令和4年度

校長より

霧の町 川 俣

掲載したのは、7月上旬の写真です。普段なら、遠くまで見通すことができる、きれいな川俣町の風景をほとんど目にすることができません。これは、霧によるものです。しばしば、夜中や明け方の時間帯に、空気中の水蒸気の増加と気温の低下により発生する霧。この言葉は、雨と務の組み合わせによりできています。「務」には「覆う」という意味があるので、霧とは、雨が辺りを覆っていることを指します。空気中に漂う無数の水滴を伴うことから、霧の中に入ると、やや涼しくも感じます。10キロ以下の範囲にかかるものを霧、それ以上の広範囲にかかるものを靄(もや)と言います。風情のある光景ではありますが、歩行者も車の運転者も、お互いに相手を確認しにくい状況となります。移動の際には一層の注意が必要です。

7月上旬の風景です。

普段の川俣町の風景です。

7月15日(木) 川俣高等学校長

部活動(ウェイトリフティング部)

卒業アルバム用写真撮影をしているところをお邪魔しました。本校ウェイトリフティング部です。3年生にとっては最後の大会となる、インターハイ県大会及び県総体において、いずれも自己ベストを更新するなど健闘しました。今後は競技を離れ、自らの持つ進路目標の達成に向けて取り組むこととなりますが、本校での競技をとおした思い出は、一層深いものとなりそうです。なお、本校ウェイトリフティング部顧問もまた、選手として県総体に出場し、見事優勝しました。

7月14日(水) 川俣高等学校長

 

執 着

学術的目的でチンパンジーを捕獲する際に、アフリカではウロ(空洞になっている筒のようなもの)の中に、バナナや木の実などチンパンジーの好物を入れておくのだそうです。チンパンジーは獲物を見つけると、穴の中に手を入れます。その穴は、ものを手でつかんだときには、引っ張り出せない程度の大きさになっています。手を放せば逃げることが可能なのに、チンパンジーの習性から一度つかんだものは放そうとはせず、結果として生け捕りにされてしまうのだそうです。こうしたことは、チンパンジーに限ったことではないようにも思えます。過度の執着から、大きな損失を生むことは、周囲にも多々ありそうです。時には、思い切って執着から解き放たれ、自由になる瞬間があってもいいのかもしれません。

7月12日(月) 川俣校長学校長

変えられないことへの心配

ある調査によれば、56%は起こりそうもないことについて、26%は変えることのできない過去について、8%は他者の意見について、そして4%はすでに解決済みのことについて、人は悩み、心配していることが判明したそうです。変えられないことへの心配が94%も占めているのに対して、真に考えなくてはならないことを考えている割合は6%であり、それでも人は、かなり充実した生活を送ることができています。であれば、もしもその割合を、6%から7%、そして8%と少しずつ増やすだけで、生活は一層楽しくなりそうです。

7月9日(金) 川俣高等学校長

復 習

心理学者エビングハウスによれば、人の脳は記憶したことのうち、20分後には42%、1時間後には54%、1日後には74%を忘れるのだそうです。忘却機能は、人の脳の容量を守る意味において重要なものですが、こと学習をする際には、あまり好ましいことではありませんね。そこで先生方は、復習、言い換えれば、繰り返すことの重要性について生徒の皆さんに話をするはずです。記憶には短期記憶と長期記憶があり、その判断は海馬と呼ばれる器官で行われます。海馬で重要な情報と判断されれば、長期記憶として扱われ、逆の場合には、忘れてもいい短期記憶とされます。そして、その判断の決め手となるのは、当該情報が何回も流れてくるのか、それとも単発なのか、ということによります。復習とはまさに、海馬に重要と判断させるための行為なんですね。

7月8日(木) 川俣高等学校長