令和4年度

校長より

整 理

生徒の皆さんの机上は、整理整頓ができているでしょうか。できる人はその机を見ればわかる、とも言われます。でも、意識はしても、なかなかうまくいかないこともあると思います。どうすればよいでしょうか。お店のトイレに入ろうとすると、きちんと並べて置くよう、壁には張り紙があっても、脱ぎ捨てられたスリッパが散乱していることがあります。そうした場合に、スリッパを脱ぐエリアを区画線で区切ることで明確にスペースを確保すると、利用者には、きれいに並べて脱ぐ意識が芽生えます。同様に、机の上に区画線を引く(頭の中で区画線を引いてもかまいません)ことで、作業スペースが確保でき、また、物を置く場所や物を置かない場所などを分けることができ、結果として、作業効率が飛躍的に向上します。生徒の皆さんの周囲が整理整頓に満ちた空間となるよう、取り組んでみませんか。

7月27日(水) 川俣高等学校長

プラスとマイナス

言葉のイメージとして、マイナスよりもプラスは良い、という印象があります。でも、ドライバーで考えてみると、プラスドライバーはプラスのネジしか回すことができませんが、マイナスドライバーは、どちらのネジも回すことが可能です。自分の弱点をマイナスとするなら、それを認識した上で強化することで、プラスに変えることもできるはずです。マイナスドライバーになり切った自分を想像してみてください。ネジという環境に入り込み、ネジ溝に完全にフィットすることで、相手がどういった対象であっても自分は適応できます。加えて、相手のことを変えることもできます。そこに、変な力みは不要です。柔道の山下泰裕氏が言うように、自然体が最も強いのだと思います。

7月25日(月) 川俣高等学校長

緊張は味方

緊張により実力を発揮できなかった、という話をよく耳にします。でも、適度の緊張は課題達成率を上げるなど、学習能力を高めてくれることがわかっています。発見者の名前から、ヤーキーズ・ドットソンの法則と呼ばれています。適度の緊張状態では、ノルアドレナリンという物質が分泌されます。集中力や判断力、脳のパフォーマンスを飛躍的に高めてくれる物質です。ただし、緊張は適度であることが条件です。過度のそれは、頭を真っ白にし、筋肉を強張らせるなど、パフォーマンスの低下を招くそうです。場面に応じて緊張をコントロールすることができたら、かなり楽しそうです。

7月21日(木) 川俣高等学校長

個 性

個性の重要性は言うまでもありません。でも、個性は確固とした変わらぬ存在、という考えにより、自分を拘束してしまうことは、かえって少し堅苦しさを覚えます。そもそも、個性(パーソナリティ)の語源は、仮面を意味するペルソナ、だと言われています。私たちは日常生活の中で、場面に応じてペルソナを使い分けます。素の自分を出せる個性にもペルソナがあるのであれば、個性は決まりきった1つのものではない、というのが今の心理学の考え方です。自らの成長や取り入れる知識量に応じて、個性は、臨機応変、変幻自在に変わっていきます。自分の個性を見つけることができないと悩んでいる生徒の皆さん、もしかすると、皆さんの個性は今、変化を遂げている最中なのかもしれません。

7月20日(水) 川俣高等学校長

良質の睡眠

睡眠が人にとって重要なのは言うまでもありません。良質の睡眠を得るには、特に、寝る前の2時間の過ごし方を改善することが有効です。その一つとしては、ブルーライトを浴びないことです。ブルーライトとは、スマホやPC、蛍光灯から発せられる光をいい、青空の波長、つまり、昼に出る光の波長と同じものです。ブルーライトを浴びれば、今が昼と誤認し、睡眠物質のメラトニンの分泌を抑制してしまうのです。一方で、赤い光は夕焼けの波長です。そうした光を浴びると、脳は夜になったと認識し、メラトニンが分泌され、全身活動に徐々にブレーキがかかります。生徒の皆さんは、夜にたっぷりとブルーライトを浴びてはいませんか。

7月15日(金) 川俣高等学校長