令和4年度

2021年7月の記事一覧

運気を上げる

花巻東高等学校野球部の佐々木洋監督は、チームの運気を上げる方法の一つに、選手が、何事に対しても感謝することを挙げています(「1日1話、読めば心が熱くなる 365人の仕事の教科書(致知出版社)」より一部抜粋 一部改訂)。遠征時に利用したホテルでは、帰る際に、選手が皆できれいに掃除をするので、ホテル関係者からは、「花巻東高の使った後はベッドメイクが要らない。」とまで言われるそうです。現在は大リーグのマリナーズに所属する菊池雄星投手も、試合のできる感謝の気持ちを忘れることのないよう、常日頃から心がけていた選手の一人です。試合先の町で、道にゴミが落ちているのを目にすると、彼は、「神様が自分を試している」と思いながらゴミ拾いをしたそうです。感謝の気持ちが相手に伝わると、相手は自分たちを心から応援してくれる、そうした循環が、自然に運気を上げてくれるのだそうです。感謝の気持ちは、この瞬間からでも持つことができます。生徒の皆さんも実践してみてください。

7月29日(木) 川俣高等学校長

笑い

平均的な4歳児が一日平均300回笑うのに対して、大人はわずか15回しか笑わないそうです。笑うことで、気分の高揚を感じることができます。また、笑いには人を癒す効果もあります。心理学者ウィリアム・ジェイムズは、「私たちは幸せだから笑うのではない。笑うから幸せなのだ。」と述べています。

7月28日(水) 川俣高等学校長

授業風景(数学編)

2年生の皆さんが数学の授業に臨んでいました。まずは、配布された課題プリントに取り組みます。正解プリントは先生の手元にあるので、各自、解き終わった順に、教卓のところで解答合わせをするとともに、わからない箇所については、随時、先生に確認します。一定の時間が過ぎると、数人で机を合わせるなどして、グループ内で教え合う光景が見られました。先生による総まとめを行った後に、振り返りシートに記入することをとおして、本時の知識の定着を図ります。

7月27日(火) 川俣高等学校長

自分に対する信頼

夏季休業に入り5日が経ちます。終業式時に述べたように、生徒の皆さんは、自分自身をしっかりと見つめ直すことはできていますか。さて、3年生の皆さんにとっては、進路に関する大切な時期を迎えています。いつまでに何をやると決め、それに係るロードマップを作成し、その目標達成に向け取組を進める、その姿を、皆さんの中にいる「自分」も見ています。皆さんと「自分」との約束は、必ず守らなければなりません。最も大切にしなければならないこと、それは内なる自分との信頼関係です。

7月26日(月) 川俣高等学校長

1学期終業式時の校長からの話

7月21日(水)午前9時20分から、本校1学期終業式が行われました。その際に、校長から、生徒の皆さんに対して話した内容をお知らせいたします。

 昭和の時代には、大抵の家で七輪を庭に置き、金網の上で魚を焼いて食べていました。すると、少し目を離した隙に、魚を取って逃げていく猫の姿を多く目にしたりします。皆さんが魚を焼いていて猫に取られたとすれば、皆さんなら、その猫に怒りの矛先を向けるでしょうか。結構、そうする人は多いと思います。でも、猫に魚を取られるのは、開闢以来当たり前のことです。このケースでは、自分に非があった、と考えるべきかもしれません。自分の思ったことが正しいとは限らない、こうしたケースは多く見られます。そして、自分が正しいという思い込みに基づく言動により、周囲との軋轢を生むこともあります。一方で、誤った思い込みをしていた自分を知ってしまうと、悩み、落ち込むこともあるので、自分を見つめ直すことを避けたい、と考える場合もあると思います。誰でも好んで、悩みたい、落ち込みたい、とは思わないものです。しかし、自分を見つめ直す勇気を放棄すれば、現状維持あるのみ、少なくとも進歩は見られません。文豪と呼ばれるドストエフスキーやトルストイ、ゲーテであっても、想像もつかないくらい深く悩み傷つくなど、絶望に近い体験をした、と言われています。悩み、苦しむことなく、光と幸福に達することはできない、という点では、天才も我々も変わりがありません。「人間のプライドの究極の立脚点は、あれにもこれにも、ひどく苦しんだことがあります、と言い切れる自覚ではないか。」と、太宰治も本の中で述べています。

 自分を客観的に、様々な角度から考えることは大切です。自分に課題がないことを確認できたら、それは最もすばらしいことです。一方で、もしも課題が見つかり、そして、とことん考えて、一人ではその課題の解決策がわからないとしたら、家族の方や先生方に話し、相談してください。必ず、良きアドバイスをいただけるはずです。こうした自分について考えることこそ、自分を一層、大きな存在にしてくれる原動力です。そして、その解決を図れば、より一層、自分の魅力を引き出すことができます。

夏季休業中は、十分な時間があります。思いっきり、自分を見つめてください。事故には十分に気をつけながら、有意義な夏季休業であることを期待して、校長からの話とします。

7月21日(水) 川俣高等学校長

部活動(弓道部)

川俣高等学校弓道部の皆さんです。本校は、学級数減等により、部活動の再編を行っており、弓道部の活動は、今年3年生の皆さんの活動終了に伴い停止します。部員の皆さんは、今年も、インターハイや県総体など各種大会において、その実力を十分に発揮してくれました。感動をありがとう。そして、顧問の先生方、また、永きにわたり部員の活動を見守り支えてくれた武道場、大変お世話になりました。お疲れ様でした。

7月21日(水) 川俣高等学校長

授業風景(機械科編)

川俣高等学校には、普通科と機械科の2つの学科があります。今回紹介するのは、課題研究の授業に臨む機械科3年生の皆さんです。高等学校入学から学んできた2年間の知識や経験を活かしながら、何を作るのかを自分で決め、自分で計画し、仲間と協力しながら、ものづくりの実践に取り組みます。わからない箇所については先生方に聞く場合もありますが、そのほとんどは、生徒の皆さんの手により作成されます。自らが作成したものは、世界に一つしかありません。その達成感を最大限感じることができるよう、今日も、ものづくりに励みます。

7月20日(火) 川俣高等学校長

新たな習慣作り

新たな習慣を身に着けようとしたものの長続きしなかった、という経験は、誰にでもあると思います。変化に抵抗し現状維持するようプログラミングされている私たち人の脳、その特性にも継続が難しい一因があるようです。でも初期の変化にうまく慣れ、対応できれば、その後の取組は想像以上に楽なケースも多く見られます。たとえば、ロケットの場合、発射直後の数分間で使用する燃料は、その後の50万マイル以上を飛ぶために使う燃料とほぼ同量だそうです。また、「はじめは人が習慣を作り、それからは習慣が人を作る」という言葉もあります。

7月19日(月) 川俣高等学校長

部活動(フェンシング部)

本校フェンシング部の皆さんです。先月に開催されたインターハイ福島県大会をとおして、4人全員が、8月10日から福井県で行われるインターハイに出場します。昨年は、インターハイ代替大会において、本校男子生徒が全国3位、女子生徒が全国準優勝という成績を収めました。現部員は、今の実力を最高値と考えることなく、高き目標を持ちながら、昨日の自分に明日は勝つ、の精神の下、日々練習に励んでいます。

7月16日(金) 川俣高等学校長

霧の町 川 俣

掲載したのは、7月上旬の写真です。普段なら、遠くまで見通すことができる、きれいな川俣町の風景をほとんど目にすることができません。これは、霧によるものです。しばしば、夜中や明け方の時間帯に、空気中の水蒸気の増加と気温の低下により発生する霧。この言葉は、雨と務の組み合わせによりできています。「務」には「覆う」という意味があるので、霧とは、雨が辺りを覆っていることを指します。空気中に漂う無数の水滴を伴うことから、霧の中に入ると、やや涼しくも感じます。10キロ以下の範囲にかかるものを霧、それ以上の広範囲にかかるものを靄(もや)と言います。風情のある光景ではありますが、歩行者も車の運転者も、お互いに相手を確認しにくい状況となります。移動の際には一層の注意が必要です。

7月上旬の風景です。

普段の川俣町の風景です。

7月15日(木) 川俣高等学校長

部活動(ウェイトリフティング部)

卒業アルバム用写真撮影をしているところをお邪魔しました。本校ウェイトリフティング部です。3年生にとっては最後の大会となる、インターハイ県大会及び県総体において、いずれも自己ベストを更新するなど健闘しました。今後は競技を離れ、自らの持つ進路目標の達成に向けて取り組むこととなりますが、本校での競技をとおした思い出は、一層深いものとなりそうです。なお、本校ウェイトリフティング部顧問もまた、選手として県総体に出場し、見事優勝しました。

7月14日(水) 川俣高等学校長

 

執 着

学術的目的でチンパンジーを捕獲する際に、アフリカではウロ(空洞になっている筒のようなもの)の中に、バナナや木の実などチンパンジーの好物を入れておくのだそうです。チンパンジーは獲物を見つけると、穴の中に手を入れます。その穴は、ものを手でつかんだときには、引っ張り出せない程度の大きさになっています。手を放せば逃げることが可能なのに、チンパンジーの習性から一度つかんだものは放そうとはせず、結果として生け捕りにされてしまうのだそうです。こうしたことは、チンパンジーに限ったことではないようにも思えます。過度の執着から、大きな損失を生むことは、周囲にも多々ありそうです。時には、思い切って執着から解き放たれ、自由になる瞬間があってもいいのかもしれません。

7月12日(月) 川俣校長学校長

変えられないことへの心配

ある調査によれば、56%は起こりそうもないことについて、26%は変えることのできない過去について、8%は他者の意見について、そして4%はすでに解決済みのことについて、人は悩み、心配していることが判明したそうです。変えられないことへの心配が94%も占めているのに対して、真に考えなくてはならないことを考えている割合は6%であり、それでも人は、かなり充実した生活を送ることができています。であれば、もしもその割合を、6%から7%、そして8%と少しずつ増やすだけで、生活は一層楽しくなりそうです。

7月9日(金) 川俣高等学校長

復 習

心理学者エビングハウスによれば、人の脳は記憶したことのうち、20分後には42%、1時間後には54%、1日後には74%を忘れるのだそうです。忘却機能は、人の脳の容量を守る意味において重要なものですが、こと学習をする際には、あまり好ましいことではありませんね。そこで先生方は、復習、言い換えれば、繰り返すことの重要性について生徒の皆さんに話をするはずです。記憶には短期記憶と長期記憶があり、その判断は海馬と呼ばれる器官で行われます。海馬で重要な情報と判断されれば、長期記憶として扱われ、逆の場合には、忘れてもいい短期記憶とされます。そして、その判断の決め手となるのは、当該情報が何回も流れてくるのか、それとも単発なのか、ということによります。復習とはまさに、海馬に重要と判断させるための行為なんですね。

7月8日(木) 川俣高等学校長

 

文明の大変革その2

どうすれば、大変革の時代を楽しく乗り切ることができるのでしょうか。意外に難しいことではないかもしれません。文明の大変革とは、大小はともかく、究極、異なる見方の発見です。よって、川高生の皆さん、少なくとも、自分の周囲にあることをよく見て、よく考えて、疑問に思ったことを調べることから始めてみませんか。常に頭の中に、「なぜの嵐」を起こすのです。目の前の事象を当たり前と捉えれば、そこからは何も生まれません。「なぜ」と疑問に思うことで、自分の中に新たな視点が芽生えます。そしてその新たな視点を、できる限り論立てて、周囲の友人に話してみましょう。聞いた友人は笑うかもしれません。でも、後に多数派となる新たな考えの開拓者は、これまでの歴史を振り返ってみても、最初は受け入れがたいとされるなど、常に少数派でした。

7月7日(水) 川俣高等学校長

文明の大変革その1

中世の文明は、諸学の王と呼ばれたアリストテレスによる、学問体系の上に築かれていました。その物理学の分野が、ガリレオ・ガリレイの落体実験により否定され、天文学の分野がケプラーによりくつがえされ、アリストテレスの権威は大きくゆらいでいきます。そして、哲学の分野が、デカルトやフランシス・ベーコンにより凌駕されたとき、近世における知識体系の構築が始まるものの、その文明もまた、20世紀に入ると、再び大きくゆらぐこととなります。文明が、数十年、数百年規模で変革を迎え、それに伴い新たな文明が生じる構図は、これまでの歴史を紐解けば明らかです。そして、川高生の皆さんが生きる今もまた、その文明の大変革を迎える時代なのです。これを大変なことと感じてしまうのか、または、楽しそうだと考えるのかによって、大きな差が生じます。この続きは、また明日書きます。

7月6日(火) 川俣高等学校長

ICT機器を活用した授業(英語編)

校舎内を見て回っていると、偶然、生徒の元気な声が聞こえたので教室にお邪魔しました。ICT機器を活用した、2年生の英語の授業中でした。本校は、各教室にプロジェクタやスクリーン、モニターが完備されているため、先生方は自分のパソコン1つを持参すると、コンピュータ等をとおしたした授業を行うことができます。この授業では、生徒に教科書を読ませたり、予め配布したプリントに英文を書き取らせるなど従来の指導法に加えて、短時間でモニターから消える英文(その消すスピードも変えて演習を行っています)を早く読み込む練習や、モニターに映し出された英文内に適語を補充して英文を完成させるなど、かなり洗練された独自教材を使っていました。生徒は、様々な角度からの教員の問いに対応できるよう取り組むため、確実に知識の定着を図ることができます。生徒は、楽しく授業に臨んでいました。

本時の演習項目がモニターに映し出されます。

教科書による英文音読を行っています。

モニターに映し出された英文が一瞬で消え、次の英文が浮かび上がります。

生徒はそのスピードに付いていけるよう、一生懸命に音読を行います。

教科書をとおして読んだ全英文をモニターに映し、全員で音読に取り組みます。

英文内の日本語を英語に変えながら、英文の完成を目指します。

本時の内容を確認するプリントに取り組んでいます。

7月2日(金) 川俣高等学校長

 

ものを見抜く力

正しい判断をする際に、情報を収集し活用することは重要です。でも、恐竜の身体が大きくなりすぎて、脳のコントロールが、身体の末端に及ばなくなったことが恐竜絶滅の原因とする説があるように、現代は情報の洪水におぼれつつあります。人の抱える情報が巨大化しすぎるなど、人智の及ばないレベルにまできており、その弊害も生じていることは、常に念頭に置く必要があります。そして、こうした時代であるからこそ、ものを見抜く正しい眼が求められています。

7月1日(木) 川俣高等学校長