令和4年度

校長より

世界海洋デー

海は、私たちの生活にとって、身近で欠かすことのできない存在です。平成4年に開催された地球サミットにおいて、カナダから提案されたことをきっかけとして、6月8日は世界海洋デーとされました。海の恵みに感謝するとともに、自然保護の観点からも、再度、海を意識する日としたいものです。加えて、世界は海でつながっています。世界規模の協力の在り方についても問われる日だと思います。

6月8日(火) 川俣高等学校長

アイデアが降りる瞬間

企業は新商品の開発を目指して、日々新しいアイデアを考案し、実現に向けた検討をしています。私たちが目にするものは、その数千分の一、数万分の一程度であり、せっかく出されたアイデアのほとんどは、日の目を見ることなく消えていきます。でも、思い付きではなく、毎日、本気で考えている人からのみ、ヒット商品は生まれます。USJ元CMOの森岡毅さんもその一人です。パークの新企画が浮かばずにいた森岡さんは、かなり追い込まれた状態を過ごします。でも、森岡さんによると、追い詰められて重圧がかかり続けると、自分でも意識していない遺伝子が覚醒するのだそうです。ある夜の夢で、ジェットコースターが逆再生されている映像を見た森岡さんが、それをヒントに開発したのが、「ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド~バックドロップ~」です(1日1話。読めば心が熱くなる365人の教科書 致知出版社より。一部抜粋一部訂正)。アイデアが降りるのは一瞬でも、そこに至るまでには、計り知れない努力があるんですね。

6月7日(月) 川俣高等学校長

ニーチェの言葉

哲学者ニーチェの言葉を、教育学者の斎藤孝先生が、「君は君の道をゆけ(ワニブックス)」の中で次のように紹介されています。

ニーチェ

人生の坂道を辛苦してのぼってゆく間は、めったに脚を折ることはない。しかし、甘く見て、安易な道を選び始めるときがいちばん危ない。

齋藤孝先生

人というものは、「ラクな道だな」「下り坂だから余裕」と思ったときこそ転ぶもの。坂道のスロープを上りながら転ぶ人はほとんどいません。要するに、「ラクだなあ」と思ったときこそが危険なのです。

齋藤孝先生は、本の中でこのようにまとめられるとともに、徒然草の「高名の木登り」にも通じることと指摘されています。

6月4日(金) 川俣高等学校長

人との関係性

生徒の皆さんは、人との関係性が大切であることは認識していることと思います。これまでは、生徒諸君と保護者の方との、いわば「タテの関係」、生徒諸君同士の「ヨコの関係」に目が向けられていましたが、これからは、生徒諸君と地域の方々、または生徒諸君と祖父母の方などとの関係、いわば「ナナメの関係」が重視されようとしています。これは、本校が今年より取り組んでいる、コミュニティ・スクール制度の趣旨とも一致するものです。豊かな経験を持つ様々な方々からのアドバイスを受けて、何かを考える際のチャンネルが増えるなど、生徒諸君にとって、今後の人生において宝物となれば幸いです。

6月3日(木) 川俣高等学校長

あくなき探究心

1969年7月に、アポロ11号が人類史上初めて月面着陸に成功します。宇宙飛行士の一人エドウィン・オルドリンさんが、地球帰還の直前に地球に向け送ったメッセージを紹介します。

「この飛行の成功は、乗組員3人の力でもなく、アメリカの力でもない。未知の世界の謎を解き明かそうとする、人類のあくなき探究心がさせたことである。」

人の持つ潜在能力は計り知れないのです。今週末に行われるインターハイ県大会においても、同じことが言えます。あくなき探究心の下、これからの練習に臨むことにより、これまでの数倍、数十倍の力を発揮することができます。そして、その瞬間はもちろん、試合中にもあります。大会に出場する全生徒諸君の健闘を祈ります。

6月2日(水) 川俣高等学校長

間もなく梅雨入り

梅雨の季節がやってきます。植物にとってはまさに恵みの雨です。今年4月から農園をお借りして、多種の野菜を育てています。家族皆で種を植え、水をやり、草を取るなど手入れをしたところ、約1か月半で青梗菜やホウレン草、白菜の収穫をすることができました。ミニトマトやトウモロコシ、大根やオクラも大きく育っています。自らの手により育てた野菜の味は格別です。野菜に限ることなく、皆さんは、家で何かを育てていますか。時間等制限はあろうかと思いますが、手塩にかけて育てる経験はなかなか貴重です。

6月1日(火) 川俣高等学校長

五月晴れ

今日はまさに五月晴れです。もともとは梅雨の晴れ間を意味していたとされるこの言葉は、今では、4月後半から5月にかけての晴天を指すようになりました。同じ言葉であっても、その意味する内容は時代とともに変化します。そして、その時代を形作るのは、その時を生きる人の意思です。これからの時代をより良きものとするよう、生徒の皆さんに大いに期待します。

5月31日(月) 川俣高等学校長

発 明

今の私たちの生活はその多くを、先人の発明によって支えられています。発明に至るまでには、数えきれないほどの失敗を繰り返したものと思います。発明王と称されるエジソンでも、1個の電球を発明するのに5千回の失敗をした、とされています。とはいえ、彼がその失敗について問われると、「私は、5千通りの、うまくいかない方法を発明したのだ。」と言い返したそうですが。

さて、私たちの周囲にあるものを、じっくりと眺めてみてください。その一つひとつから、先人の残した、その発明に係る思いを感じ取ることができるかもしれません。

5月27日(木) 川俣高等学校長

感 謝

自分でしようとしていることがうまくいかず、イライラすることは誰にでもあります。川高生の皆さんは、その気持ちを、たとえば、試合中であればチームメイトに、また、日常生活であれば保護者の方に向けたりしてはいませんか。そうする前に、してほしいことがあります。試合に臨むことができたのはどうしてか、また、日常生活を送ることができているのはなぜか、ということを考えてほしいのです。自ずと、癇癪(かんしゃく)の気持ちから、「く」の字が取れて、「感謝(かんしゃ)」の気持ちに変わります。

5月26日(水) 川俣高等学校長

発想の転換

キャッシュレスの時代において、カードの存在は日に日に高まっています。あるカード会社の社長さんは、次のように話しています(「1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」より 一部抜粋 一部改訂)。

「一枚でも多くカードを獲得するにはどうすればいいか、と何につけても考えます。割引が付いているとか、ポイントに有効期限がない、といった要素が、お客様から見たお得な印象です。自分ならサインレスがいいな、と思いました。サインをするのが業界の常識。サインレス導入にあたり、弁護士からも「何を考えているんですか。」と言われましたが、お客様の利便性が図れるなら、それを阻止する規定や固定概念はすぐに壊してしまったほうがいい、と譲りませんでした。」

この話は、他者(他社)とは異なる点に着目することこそ大切であり、「目の前の非常識、将来の常識」という考え方を表しているんでしょうね。

5月25日(火) 川俣高等学校長