令和4年度

2021年7月の記事一覧

文明の大変革その1

中世の文明は、諸学の王と呼ばれたアリストテレスによる、学問体系の上に築かれていました。その物理学の分野が、ガリレオ・ガリレイの落体実験により否定され、天文学の分野がケプラーによりくつがえされ、アリストテレスの権威は大きくゆらいでいきます。そして、哲学の分野が、デカルトやフランシス・ベーコンにより凌駕されたとき、近世における知識体系の構築が始まるものの、その文明もまた、20世紀に入ると、再び大きくゆらぐこととなります。文明が、数十年、数百年規模で変革を迎え、それに伴い新たな文明が生じる構図は、これまでの歴史を紐解けば明らかです。そして、川高生の皆さんが生きる今もまた、その文明の大変革を迎える時代なのです。これを大変なことと感じてしまうのか、または、楽しそうだと考えるのかによって、大きな差が生じます。この続きは、また明日書きます。

7月6日(火) 川俣高等学校長

ICT機器を活用した授業(英語編)

校舎内を見て回っていると、偶然、生徒の元気な声が聞こえたので教室にお邪魔しました。ICT機器を活用した、2年生の英語の授業中でした。本校は、各教室にプロジェクタやスクリーン、モニターが完備されているため、先生方は自分のパソコン1つを持参すると、コンピュータ等をとおしたした授業を行うことができます。この授業では、生徒に教科書を読ませたり、予め配布したプリントに英文を書き取らせるなど従来の指導法に加えて、短時間でモニターから消える英文(その消すスピードも変えて演習を行っています)を早く読み込む練習や、モニターに映し出された英文内に適語を補充して英文を完成させるなど、かなり洗練された独自教材を使っていました。生徒は、様々な角度からの教員の問いに対応できるよう取り組むため、確実に知識の定着を図ることができます。生徒は、楽しく授業に臨んでいました。

本時の演習項目がモニターに映し出されます。

教科書による英文音読を行っています。

モニターに映し出された英文が一瞬で消え、次の英文が浮かび上がります。

生徒はそのスピードに付いていけるよう、一生懸命に音読を行います。

教科書をとおして読んだ全英文をモニターに映し、全員で音読に取り組みます。

英文内の日本語を英語に変えながら、英文の完成を目指します。

本時の内容を確認するプリントに取り組んでいます。

7月2日(金) 川俣高等学校長

 

ものを見抜く力

正しい判断をする際に、情報を収集し活用することは重要です。でも、恐竜の身体が大きくなりすぎて、脳のコントロールが、身体の末端に及ばなくなったことが恐竜絶滅の原因とする説があるように、現代は情報の洪水におぼれつつあります。人の抱える情報が巨大化しすぎるなど、人智の及ばないレベルにまできており、その弊害も生じていることは、常に念頭に置く必要があります。そして、こうした時代であるからこそ、ものを見抜く正しい眼が求められています。

7月1日(木) 川俣高等学校長