令和4年度

2022年6月の記事一覧

目標に向けた取組

何か興味のあることを継続して取り組んでいると、ある瞬間に、飛躍的な質の変化を起こすことがあります。人の潜在意識や深層心理に刻まれた経験値が引き起こすこうした事象を、シンギュラー・ポイントと呼びます。知識の深さも関係はしますが、大切なのは、面白いから一層知りたい、という気持ちを持つこと、そして、その気持ちを持ち続けることです。人の持つ能力を開花させてくれるパワーの源、シンギュラー・ポイントに到達できればできるほど、きっと、楽しさに満ち溢れた生活を送ることができます。

6月21日(火) 川俣高等学校長

新たな道

大正生まれの江頭匡一さんは、アメリカのレストラン王と言われたハワード・ジョンソンの本を読み、レストラン経営に興味を持ちます。まだ、飲食業が東京証券取引所一部に上場されていなかった時代に、彼は日本にも飲食業が定着すると考え、故郷福岡市に一軒の店を構えます。そして、江頭さんは常に、店の経営に関して創意工夫を積み重ねます。人通りの多い交通に便利な場所に店がなければ、人は入りません。でも、そうした場所は土地代が高くなります。そこで、全ての調理をお店でするのではなく、業務を分けることはできないか、と彼は考えます。郊外に広いスペースの調理場を作り、調理したものを各店舗に配ることでコストダウンを図る、セントラルキッチン方式を生み出したのも、そうした創意工夫の一つです。後に彼は、日本の外食産業の先駆者と称されるようになりました。新たな道を創り出すことは楽しいものです。そして、新たな道を見つけ出すヒントは、本の中、日常生活の中、生徒の皆さんの頭の中にあるのです。

6月20日(月) 川俣高等学校長

成功の秘訣

経済界のトップの方に成功の秘訣を尋ねると、周囲の方から信用を得ること、という回答が多く聞かれます。信用を得るために必要なことを問うと、時間を厳守すること、だそうです。お金をかけて一定の時間を節約することはできますが、相手の時間を買うことはできません。時間を貯めておくこともできません。一日24時間は、皆さんに与えられた平等な権利です。一年間の8760時間も然りです。使いたくはないと思っても、時間は流れていきます。時間の有効活用を図るためにも、やるべきことが多くあるのは幸せなことなのかもしれません。

6月17日(金) 川俣高等学校長

間違いの未然防止

やらなくてはならないことを先延ばしして、期限直前にまとめて行ったことで、多くのミスが生じた経験は誰にでもあると思います。会社などにおいてもそうです。締結日が近づいてから多くの承認依頼書等を提出すると、ミスや行き違いが生じ、そのことでやり直しに多くの時間を要することとなります。期限間近にまとめて行う大ロット生産よりも、多少の時間はかかるものの、早期から取り組む一個流し(小ロット生産)の方がミスの未然防止には効果的です。まるで川が淀みなくサラサラと流れていくように、滞りなく仕事が流れていくイメージですね。生徒の皆さんの場合は、試験に臨む際の学習の進め方に当てはまります。大切なのは、言うまでもなく計画性です。間もなくやってくる期末考査に向けて、小ロット生産の実行を図っていますか。

6月15日(水) 川俣高等学校長

兄 弟

孔子の弟子である司馬牛が、兄弟のいないことを寂しく感じる、と話すと、同じく弟子の子夏が孔子の言葉として、「己を慎み深くして過失のないように努め、人との交際はうやうやしい態度で礼儀正しくするならば、天下の人々も、兄弟同様に温かく接してくれる。」と伝えます。「四海皆兄弟(けいてい)たり」という言葉が、まさにそれにあたります。今から2500年前の、孔子と弟子との問答などを集めた論語には、現代にも通じる、人や社会の在り方についての記述が多くあります。

6月14日(火) 川俣高等学校長