令和4年度

2022年10月の記事一覧

3人寄れば

会社では、改善提案を求められる場合がよくあります。一人で考えることもできますが、複数人で考えると、様々な意見の集約ができる環境が整います。いわば、3人寄れば文殊の知恵作戦です。改善提案には、課題に気づき、その改善策を考え、それを形にして実行する、という3つのプロセスを必要とするので、3人がそれぞれ得意とする分野を担当することにより、一層効果的な取組にすることができます。「孤立した状態では実力を発揮しにくい人も、組織された社会において、その不足を補填できる」という、心理学者アルフレッド・アドラーの言葉もあります。お互いを支え合うからこそ、大きな成長や成功がもたらされます。チームとは、助け合い、補い合いながら成長を遂げる場なのです。

10月21日(金) 川俣高等学校長

過 去

私たちの経験値は、過去にどう対処したかを拠り所として高めていく側面があります。でも、変化の激しい時代に過去の成功事例にだけとらわれると、それが原因で大きな失敗につながる場合もあります。世の中が変化の中にある現在、過去の蓄積である常識が変容を遂げています。今後は一層、変化に対応する力が求められます。それは、一つには、変化を予想し、どのように対応すべきかを考える柔軟性であり、また一つには、既存の常識を覆す挑戦をとおして不可能を可能にする、本質を見極める力です。本質を見抜いて自分の中で単純明快化し、一つひとつの事象に立ち向かい解決していく過程は、難しいと感じる以上に、むしろ楽しいことにも思えます。

10月20日(木) 川俣高等学校長

PDCA

今では一般的な表現となったPDCAサイクルですが、この言葉が世に出た当初には、本来「Plan計画、Do実行、Check評価、Action改善」であるべきところを、「Plan計画、Delay遅延、Apology謝罪、Action改善」と読み間違えていた人が多くいたそうです。それほど、計画した通りに事は進まない、という現実がありますが、最も問題となるのは、Do実行にあります。やればそれでいいのか、と問われると、そうではありません。やり切ることに意義があります。中途半端で投げ出すことなく結果が出るまで実行し、ダメであれば、ダメな結果を正面から受けとめることが、真の改善につながります。ある種の執念とも言える「やり切る力」は、将来の成功に欠かすことのできない要素です。

10月19日(水) 川俣高等学校長

オンオフ

仕事を極める人には、仕事中には集中して取り組む一方で、休日になると、ある意味集中して、趣味に没頭して過ごすタイプの人が多く見られます。いわば、一流の仕事人とは、オフの過ごし方が上手な一流の趣味人、であるようです。こうしたオフの時間に良質なインプットをすることで、仕事に関する発想力や活力が生み出されます。

10月18日(火) 川俣高等学校長

様々な角度から

現在では、スマホやパソコンを使えば、すぐに一定の情報を集めることができます。でも、その情報は既に誰かがまとめたものであり、新たな側面を示してはくれません。以前には多くいた、見えないものを見ようとするタイプの人が少なくなり、今では、見えるものを確実に見ようとするタイプが多い、との指摘もあります。例えば、植物の研究をするのであれば、膨大な資料を集めて読み込むことに加えて、実際に外に出かけ、対象とする植物を、正面から、横から、真上から、そして土に埋もれた中まで見ようとする姿勢こそ大切です。39億年にもなる地球の歴史をヒシヒシと感じながら、太陽エネルギーの下で育つ生命のドラマに直面するのは、何かワクワクしませんか。植物に限ることなく、どんな分野に関わろうとも、見えないものを見ようとすれば、そこには必ず、筆舌に尽くしがたいロマンがあります。

10月17日(月) 川俣高等学校長