令和4年度

2022年3月の記事一覧

精神の根本性能

生徒の皆さんは何かに取り組んだときに、この位でいいや、と思い、その取組を終えてしまった経験はありませんか。自分の豊かな能力や開ける未来を、早期に見限ることにもなりかねないこうした気持ちは、人の持つ向上心にとって大きな障害となります。物質の根本性能は重力として下に向かうのに対して、精神の根本性能は重力に抗して上に向かいます。これまでの人の進歩を支えてきたもの、それこそ向上心なのです。常に一段上を目指し、歩みを進めたいものです。

3月23日(水) 川俣高等学校長

努力の継続

「結局、まだこれからしばらく生きないと、調子が出てこないね。年をとればできるかと思ったら、努力が足りないのか、なかなかできないね。年齢はたくさん生きても、努力が続かなければだめなんだね。」これは、テレビの取材を受けた際に、陶芸界の第一人者であった加藤唐九郎氏85歳のときの言葉です。加藤氏は次のようにも述べています。「ま、これから勉強して、ものになるつもりでおるんですがね。年齢は別にして、結局、まだ未熟なわけですわ。」さて、生徒の皆さん、私たちが通常よく口にする「努力している」という言葉、本当の意味で努力しているのでしょうか。加藤氏の言葉から考えさせられることは、かなり多くありそうです。

3月22日(火) 川俣高等学校長

東日本大震災のあった年に、1年間を象徴する言葉として選ばれたのは絆でした。その2年後には、輪という言葉が選ばれます。未曽有の大災害をとおして、11年間にわたり、特に福島県に住む私たちにとって、友人や知人、そして家族の絆の在り方、また、人の輪の大切さを考えさせられる機会が多くありました。人を思い、そして、人に思われる。人は、周囲の人に支えられ存在しています。生徒の皆さんは、教師である私たちに支えられることもあり、また、私たち教師は、生徒である皆さんの存在に支えられることが多々あります。私たち教師は、生徒の皆さんとの絆を感じ、それを生き甲斐としています。そして、皆さんの家族もまた、皆さんとの絆を感じたい、と切に願っています。特に春季休業中は、家族の絆について真剣に考えることのできる期間です。新年度にやりたいことについて、自らの進路について、また、自分の今考えていることについて、家族の方々とたくさん話をしてほしいと思います。

3月18日(金) 川俣高等学校長

継 続

一日のわずかな努力でも、長期に継続することで大きな実を結ぶことはよく知られています。吉田松陰も次のように述べています。「一日一字を記さば、一年にして三百六十五字を得、一夜一時を怠れば、百歳の間に三万六千五百時を失う」。こうした考えが、日々努力する背中を押してくれているのも事実です。生徒の皆さんも、成果を信じて確かな歩みを進めてほしいと思います。

3月15日(火) 川俣高等学校長

サン・テグジュペリの著書「星の王子さま」に、「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは目に見えないんだよ。」という表現があります。欲にこだわって生きる多くの星の大人は、ものの真の姿を見ることができなくなっている、このことを知ったときの王子の言葉です。心で見るためには、欲のない、わだかまりのない、純真な心を持つことが必要です。本質(目に見えないもの)を見極めることは難しいことですが、やってみる価値はありそうです。

3月14日(月) 川俣高等学校長