令和4年度

校長より

教 養

今では普通に使用される文中の「、」や「。」ですが、奈良時代や平安時代に一部使用されるまで、日本では、文字を表記する際に、「、」や「。」を書かない習慣が永く続きました。挨拶文中にはこうした記号を入れないのは当時の慣習によるもの、ともされています。少なくとも、手紙のやり取りをしていた当時の方々には、長い文でもちゃんと読むことができていたわけです。文の切れ目が明確にわかる記号を敢えて使わなかったのには、そうしなくても、受け手を、文脈を読み取れる教養人として捉えていたことを示す一つの手段だった、とする説もあります。言葉や表現法は時代背景により変化します。今、私たちが普通に使用していることが将来の人にとっては?、という場合もあり得ます。

3月25日(月) 川俣高等学校長