令和4年度

クルミ割り

かつて東北大学に勤務していた心理学教授が、自分の車の前に落ちてきたクルミを目にします。視線を上に移すと、そこにはカラスがいました。固いクルミの殻を割るために、車を利用したと感じたその教授は、カラスの習性を研究し始めます。秋に落ちたクルミを拾い集めて冬まで保管しておき、食べ物が減る時期になると、カラスが前述したような行動を取ることがわかりました。ただ上から落とすばかりではなく、タイヤのすぐ前に置いて割れやすくするカラスがいることも発見します。そういえば、岩手県では、とても美味しいと表現するときに、クルミ味がする、と言うように、クルミを好む人は全国的にも多く、カラスもその味を覚えたようです。なお、ハシブトカラスはあまりこうした行動を取ることはなく、ハシボソカラスが主にそうするようです。カラスはなかなか賢いことはわかるものの、運転者の立場からすれば、ドキッとする場面でもあり、迷惑な話ではあります。

3月12日(火) 川俣高等学校長