令和4年度

新しい出発

水上勉氏は、9歳で親元を離れお寺に入るなど、様々な経験をされた後に作家になられた方です。彼のエッセイ「くも恋の記」には、「心構えについて、たった一つだけ言っておきたいことがある。それは、挫折は何度でもやって来る、ということである。社会というところは、人生に挫折を与えるよう仕組まれている。この挫折という危機を越える人は大きくなる。一つ一つ、自分の劣等感を克服するチャンスを与えてくれる挫折は、まさしく新しい出発にもなる。」と記されています。誰もが経験したくはない挫折に、新たな出発点という意味合いが含まれていると知れば、その克服を図るエネルギーも湧いてきます。

2月15日(火) 川俣高等学校長