令和4年度

瑞 兆

鹿児島は雨の多い地域として知られています。観光を楽しみにしていた方々には残念な雨となりますが、ガイドさんは必ずと言っていいほど、これは島津雨といって皆様を歓迎する印、と話されるそうです。島津藩の島津忠久氏は激しく降る雨の中で生まれたため、島津雨と呼んで瑞兆とした、とされています。軍旗にも雨を描き、時雨(しぐれ)軍旗と呼んだそうです。普通であれば、雨により全体の士気が下がるところを、巧みに士気をかき立てようとした島津忠久氏の深謀遠慮もうかがえます。的確な意味づけをされることにより、ものの概念は如何様にも変化をします。

11月2日(木) 川俣高等学校長