令和4年度

水 泳

泳ぐことのできない子を対象にした水泳教室で、子どもたちはプールサイドに敷いた浮輪に腹ばいになり、手足をバタバタさせながら平泳ぎの型を練習しています。15分程経過すると、子どもたちは浮輪を身に付けて水に入ります。顔を水面に伏せようとする子がいると、コーチから、「顔を上げて。水で顔を濡らさないで。」と指示が飛びます。よく見ると、ひと泳ぎした後に、コーチは子どもに知られることなく、浮輪から少しだけ空気を抜いています。やや浮きにくくなった浮輪を付けた子どもたちは、強く手足を動かしながら泳ごうと努力します。でも、2か月もすると、すべての子どもたちが浮輪なしで泳げるようになるのだそうです。これはフランスで水泳を教えている、オリンピックにも出場された方の指導例です。水が怖いから泳げないのではなく、泳げないから水が怖くなる、というのがその方流考え方です。そして、顔が濡れるのを怖がる子も多くいるため、まずは、濡れることの少ない平泳ぎの型から指導を始めているということです。指導法は奥深いものです。

7月12日(水) 川俣高等学校長