令和4年度

幸福感

生徒の皆さんは、どのようなときに幸せを感じるでしょうか。購入したいものが手に入ったとき、あるいは、目指していたことを達成したときなど、人によって違いはあると思います。作家の尾崎一雄氏は、長く寝たきりの療養生活を送りながら、病からの回復を図り闘った方です。彼は次のように書いています。「寝床から抜け出し縁側に出る。激しい勢いで若葉を吹き出している庭前の木や草をしげしげと眺める。自分は、今生きて、ここにこうしている。こういう思いが、これ以上を求め得ぬ幸福感となって胸をしめつける。心につながるもの、目につながるものの一切が、しめやかな、しかし断ちがたい愛惜の対象となるのも、こういう時だ」と。

5月22日(月) 川俣高等学校長