令和4年度

ほととぎす

豊臣秀吉の『鳴かぬなら 鳴かせてみよう ほととぎす』という句に対して、徳川家康は、『鳴かぬなら 鳴くまで待とう ほととぎす』と詠んだ、とされています。織田信長の句を含めて三者の異なる性格をよく表していると称されています。でも、この三句は、鳴くホトトギスは善、鳴かぬホトトギスは悪、という共通する観点から成っています。一つの概念に対して、善と悪、陰と陽、あるいは有と無を求めるのは人の常ですが、超越した別の観点も存在します。松下電器の創設者である松下幸之助氏は、『鳴かぬなら それもまたよし ほととぎす』と表現されました。目の前にある状況をあるがままに受け入れるには、ある意味、勇気を要します。

1月25日(木)川俣高等学校長