令和4年度

孤 独

人間とは、人の間と書くくらい、仲間と仲間との間にある存在なので、孤独を嫌う傾向にはあります。井伏鱒二の作品『山椒魚』にも、「ああ、寒いほど独りぼっちだ。」という表現が出てきます。でも、ヘルマン・ヘッセは、「ほんとうに、自分をすべてのものから逆らいようもなく、そっとへだ(隔)てる暗さを知らないものは賢くはないのだ。」と表現し、孤独を知らない者は、人と人とが結び合う真の喜びを知ることはできないし、自分自身のことも知ることはない、と指摘します。新しい環境になれば、一時、誰でも孤独を感じることはあります。でも、孤独は永遠に続くことはありません。心細さ、不安も然りです。

4月27日(木) 川俣高等学校長