令和4年度

化粧箱

中に商品が収められた化粧箱をいただくことがあると思います。贈られた側が一つや二つの上箱を開けるのであれば楽しみしか感じませんが、限りなく多くの化粧箱の上箱を取って商品を詰める工程を必要とする会社側にしてみれば、上箱を取る作業の短縮化を図りたいと考えるのは当然です。上箱と下箱の隙間に爪のようなものを入れ、上箱のみ引き上げる機械を開発した会社がありました。でも、爪が箱の側面を傷つけたり箱自体を圧迫することもあり、うまくいきません。ある担当者が、引く(引き上げる)のがダメであれば押し(押し込む)てみよう、と発想の180度転換を図ります。試行錯誤の結果、下箱の隙間から秒速300メートル程度のスピードで空気を押し込むと、全く傷を付けることなく上箱が開くことがわかりました。人の手では毎分20箱のところ、この機械により毎分200個の処理が可能となったといいますから驚きです。大きな効果は柔軟な発想からもたらされることが多くあります。

2月19日(月) 川俣高等学校長