令和4年度

気間理

先週金曜日に、本校2学期の始業式が行われました。その際に話したことを投稿いたします。

柔道や剣道で言えばきちんと身構えること、相撲で言えば両手をつくことなど、日本に古くからある競技には、立会いという「きまり」があることを知っているでしょうか。ただし、「きまり」といっても、規則に従うことだけを意味するものではなく、次に述べる言葉から取ってそう呼んでいます。まず、きまりの「き(気)」とは、気合や気迫を指します。試合に臨む際の集中力を高める意味においても非常に重要です。次に、「ま(間)」とは、間合いを指します。剣道に例えれば、相手に近づきすぎれば打ち込まれることもあり、また、離れすぎては竹刀は届きません。自分の実力を十分に発揮するためにも、自分を客観視しながら、相手との適切な距離感を取ることが求められます。最後に、「り(理)」とは、道理を指します。物事をきちんとあるべきように整え、理にかなった方法で取り組むことが、周囲の皆さんの理解にもつながり、また、周囲の皆さんから、多くの協力をしていただけることにもなります。これら3つの気間理(きまり)は、学校生活にも大いに応用できます。今年本校では、公開文化祭が予定されています。川高ここにあり、と示す、大きな、そして大切な文化祭です。気間理の精神により、本気度の高い気持ちを込めながら準備に取り組む中で、時には作品を客観的に眺め、道理にかなった方法により完成を目指してほしいと思います。高校生として、豊かな表現力による発表を行うことで、関係する方々から高い評価をいただくことができるはずです。そして、来校される皆さんに大きな感動を与えることのできる「かえで祭」になると思っています。一糸乱れぬ川高魂の下、生徒の皆さんが取り組むことを楽しみにしています。

8月30日(火) 川俣高等学校長