令和4年度

異 論

京セラの創業者である稲盛和夫氏が第二電電設立を発表した際に、各署から反対の声が噴出したそうです。彼は、「一定期間、一定金額を使わせてくれ。それでだめなら設立をやめる。」と明言します。いわば、失敗の線引きをしたわけです。その設立が成果を上げた背景には、異論を基に何度も何度も改善を図ったから、とも言われています。新たな計画に異論が存在しないことは有り得ません。異論がないということは、異論を見逃している場合もあり、大きな失敗につながる可能性があります。正面からこうした意見に立ち向かうことで、異論は私たちに、これまで気づくことのなかった課題や欠点をそっと教えてくれるのです。

10月5日(水) 川俣高等学校長