令和4年度

子を思う親の心

皆さんは読売巨人軍大江竜聖投手を知っているでしょうか。現在、一軍のリリーフとして活躍する左腕です。父である広志さんによれば、「とにかく強そうな名前」として竜、また、自分がファンである松田聖子さんから一字をいただいて付けた名前だそうです。広志さんが監督を務める少年野球チームの昼休みに、「お弁当を作ってもらえて、みんないいな。」と話す我が子の言葉を耳にし、広志さんは慣れない手つきで弁当作りを始めます。大江投手の大好物は、不格好で火が通っていないときもある手作りハンバーグです。また、広志さんは、仕事を休んでも学校行事には行こうと決め、そして最後までやり通す、とにかく熱血漢。我が子のユニフォームに背番号を縫い付けるのが楽しみにもなりました。甲子園を目指した東東京大会では準決勝で敗退し、その夢はかないませんでしたが、どの試合でも全力で応援する父の声は、登板する大江投手にもしっかりと届いていたそうです。ドラフトの前日に取材を受けた大江投手は、「ここまで成長できたのは父のおかげです。ありがとうございます。」と、父への感謝の言葉を述べています。テレビをとおして放映された、巨人から6位指名を受けた瞬間の広志さんの大泣きする姿、そしてその後、うれしそうに我が子と握手する姿が、今でも強く印象に残っています。

6月10日(木) 川俣高等学校長