令和4年度

リベラルアーツ

海外の企業に勤める方には、文系理系を問わず、哲学や文化、歴史など幅広い教養を身に付けている場合が多く見られます。それは、海外の大学教育がリベラルアーツだから、とする意見もあります。専攻に関わりなくリベラルアーツ教育を受け、むしろ専門分野は大学院で学ぶもの、とする海外の大学もあります。では、そこまで重視するリベラルアーツとは何なのでしょうか。古代ギリシアやローマにおいて生まれたもので、言葉に係る文法や修辞学、論理学、そして、数学に係る算術や幾何学、天文学、加えて音楽の7科を指します。リベラルは自由、アーツは学問なので、人を自由にする学問、として、自由な発想や思考を可能にするもの、とされています。今はもちろん、古代ギリシアやローマの時代ではありませんので、その中身について吟味する必要はあります。でも、人を作り上げる礎として、長い期間にわたり引き継がれてきた分野であることを意識した上で、適宜、自分に取り入れていく姿勢は、今でも大切なのかもしれません。

12月19日(月) 川俣高等学校長