令和4年度

過去の自分との比較

自分を知ることは大切です。心理学でも、メタ認知として重要とされています。そして、人はよく他者比較をして、自分をもっと深く知ろうとします。でも、このことで、相手に激しい妬みを感じたり、強い自己否定を起こすこともあるなど、他者と自分との比較には危険も伴います。では、私たちは、何と比較をすればよいのでしょうか。少しだけ背伸びをすれば届くかもしれない、憧れのような存在が近くにいればよいのですが、もしもそうした対象が見当たらない場合には、過去の自分との比較をすればよいのです。今の自分を見て、過去より明らかによくなっていれば上出来です。わずかな進歩であったとしても、それもまた素晴らしいことです。誰を傷つけることもなく、誰に傷つけられることもなく、己を知ることができ、そして、結果として、自分の成長につながります。

8月26日(金) 川俣高等学校長