令和4年度

ゆっくり急げ

ゆっくり急げ、この逆説的表現は、ローマ初代皇帝アウグストゥスが日常的に好んで使った言葉です。何事によらず少しでも先へ先へと急ぐ人は、かえって手間取ったり失敗したりする、という戒めです。日本でいう「急いては事を仕損じる」に似た言葉は、他にも、イギリスの「急ぐときほどゆっくりせよ」や、イタリアの「ゆっくり行く者が遠くまで行く」、あるいはドイツの「あわてる者から、良いものの生まれたことはない」など、世界中にたくさんあります。生徒の皆さんは、たとえば、教科書にある問題の解答のみ求めてはいませんか。また、総合的な探究の時間の際に、探究活動以上に、目的達成に重点を置きすぎてはいませんか。ゆっくり急げ、この精神もお忘れなく。

1月4日(火) 川俣高等学校長