令和4年度

身近なもの

中松義郎氏は、世界の発明王と称されるエジソンよりも多くの発明をしたことで知られています。彼が最初に特許を取得したのは中学二年生のときでした。第二次世界大戦中の物資の少ない中、冬でも暖房はありません。暖かくする材料はないか探しに探して、あまりにも身近な空気の存在に注目します。空気を逃げないようにして急速に圧縮すると高熱を発する、と本に書いてあったことを思い出し、シリンダーを作り、足で踏んで中のピストンを動かしてみると、放熱器の部分が触れることができないほど熱くなりました。さらに改良を加え、生み出したのが無燃料暖房装置です。無理だ、ダメだ、を禁句として、あきらめることなく取り組んだ大きな成果です。そして、大きな成果も、そのヒントは、意外に身近なところに隠されています。生徒の皆さんも、周囲にあるものを注視すれば、改善を図るヒントが見つかるかもしれません。

6月23日(木) 川俣高等学校長