令和4年度

勝 つ 

人はよく、強い決意をもって新年を迎えます。その中には、自分の内面にやや無気力な面が見られたので自分に打ち勝ちたい、あるいは、冷静な判断の下、試験や試合に臨み結果を出したい、など、内なる対象(自分)に勝つことを意識したものも多く見られるようです。この勝という字は元々、力を込めてものを持つ、という意味があり、転じて、耐える、という意味でも使用されていたそうです。この本来の意味に沿えば、忍耐力や継続力なくして勝つことは困難であるように思えます。そういえば、北原白秋作詞、山田耕作作曲「まちぼうけ」という曲は、中国の戦国時代の諸子百家の一人である韓非の言葉「株を守り兔を待つ」をもとにして作られたそうで、人生の偶然の幸運を表す一方で、偶然には連続はない、という教訓も示されています。生徒の皆さん、自らの願いを成就させるためには、やはり、自らの努力に勝るものはないようですね。

12月22日(木) 川俣高等学校長