令和4年度

人の叡智

後に京都大学総長になられる松本紘氏は、1970年代に、太陽電池を宇宙に打ち上げて電力確保を図ろうと考えました。長さ20キロメートル、幅5キロメートル程の太陽電池で、一千万キロワットの電力が得られる計算になるそうです。宇宙には降雨もなく夜もないことから、24時間のフル発電ができ、電気をマイクロ波に変えて地球に送ることで、各家庭でも利用可能となります。同時期にアメリカでも太陽発電衛星を打ち上げる計画を持っていました。一千万キロワットの発電衛星60基でアメリカ全土の電力を賄える計算となり、かなり本気の取組をしたそうですが、発電衛星は一基一千億円ほどもかかる高額であるために断念したそうです。でも、エネルギー問題も地球環境問題も深刻な現在、私たちの持つ叡智や様々な経験を結集して、地球規模で考える時期にきていることは確かです。

2月6日(火) 川俣高等学校長