令和4年度

直 観

直観は、誰もが備えている能力です。アメリカのヴァンダービルト大学の研究チームによると、論理的に考え熟慮の末に行動するときと、直観によって物事を判断するときでは、脳で行われている情報処理のプロセスが全く異なる、と指摘しています。直観で判断を下すとき、人は論理的な思考プロセスを無視します。では、直観による判断には誤りが多いのか、と言えば、そうではありません。イスラエルの大学での研究によると、左右に2つの異なる数字を瞬間的に表示して、数字の大きい方を尋ねると、被験者の9割は正しい判断をしたそうです。人は、意識的、論理的に思考しても無理なことに対して、直観的に判断することで正しい選択ができる生き物なのです。人が、自分の身を守るために発達したと考えられるこの直観を、もっと大切な存在として扱う必要がありそうです。

9月16日(金) 川俣高等学校長