令和4年度

五十歩百歩

孟子による有名なたとえ話「五十歩百歩」は、生徒の皆さんもよく知っていることと思います。五十歩と百歩のどちらも逃げたことには変わりがない、という意味で、大差ないことを指す比喩として使われる表現です。もちろん、その意味は十分に理解した上で、あらゆる場面で程度の差を完全否定することへの、少しだけ躊躇の念があるのも事実です。人が行うことには、完璧ということはあまりありません。完璧とは言えない小さな努力にも、大きな意味があります。「5ではないという点において、2も3も同じである。」という論理は、成り立たない場面も多くあるのではないか、とも思います。特に、教員である私たちには、常に持つ必要のある概念なのかもしれません。

2月10日(木) 川俣高等学校長