令和4年度

緊張の中の集中力

緊張とは、外界との交流を遮断して自らを守ろうとする状態を指します。こうした状態に陥ると、新しいことを吸収することもうまくいまず、パフォーマンス自体が低下すると言われています。緊張は、一つのことにとらわれて心が固まることで柔軟な対応を阻害する「居つく」状態も呼び込んでしまいます。では、こうした場合にはどのように対応すればよいのでしょうか。緊張は誰でもするものだという開き直りの気持ちを持ちつつ、緊張の中にも集中力を高めるには、自らのこれまでの取組に対する自信を感じること、一定のリラックス状態を取り入れること、この2点が大切なのだそうです。2017-2018グランプリシリーズに出場した羽生結弦選手は、初戦において、フリーで初挑戦の四回転ルッツを成功させます。彼は著書の中で、「それまでの1年間、練習も私生活もすべてスケートのために使ってきたという自信があったので、思い切って自分の身体を信じることができました。」と述べています。プログラム使用曲に、彼が心から笑顔になれる「SEIMEI」を選曲したことも、リラックス状況を作り出した大きな要因ともされています。

9月6日(水) 川俣高等学校長