令和4年度

聞く聴く訊く

生徒の皆さんが会社に就職し、上司から、「仕事について何か問題はありますか。」と尋ねられたとします。皆さんなら、どう答えるでしょうか。大抵の場合、「順調です。特に問題はありません。」との回答が多くなされるそうです。でも、その上司が、「どんな小さなことでも構いませんので、問題や課題などありませんか。」と、さらに尋ねると、「少しだけあります。」と、いつくかの問題や課題が挙げられ、またさらに、「たとえば、こんな問題や課題、無駄はありませんか。」と具体的に尋ねられると、一般的には、かなり多くの意見が出されるのだそうです。結果として、100を超える問題等が挙げられることもある、とのことです。さて、最初の問いかけで全くなかったはずの問題が、実は100もあったというこの事実が、会社にとってみれば、まさに問題です。自らの取り組むことに隠されている問題を明確にしておくためにも、周囲の人やその様子、自分のことをよく「見る観る診る」とともに、周囲の人に対して「聞く聴く訊く」など、複数回にわたる問いかけをする姿勢を持つことは大切です。

9月12日(月) 川俣高等学校長