令和4年度

公園内の看板

マッキンリー山麓に広がるデナリ国立公園は、広大な谷が見下ろせる場所があるなど人気の高い公園である一方で、野生動物が生息する世界を守るために、人がエサを与えることを禁じていることでも知られています。でも、リスなどが近寄ってくると、思わずエサを与えてしまう人が後を絶たず、管理者は頭をかかえていました。ある日、公園内の複数個所に看板が掲げられます。そこには、人からエサをもらい続けていると身体が大きくなり、イヌワシに見つかってしまうぞ、という、リスに対する警告文が書かれていました。もちろん、リスがその文を理解できるはずはなく、明らかに人を意識したものです。そのユーモアの部分も受け入れられ、その後、リスにエサを与える人は劇的に減少したそうです。伝えようとする内容が同じであったとしても、表現の仕方により、その伝わり方に違いが生じることはよくあります。

3月11日(月) 川俣高等学校長