令和4年度

しぐさと文化

私たちは人を呼ぶときに、上から下に手をヒラヒラとさせますが、海外では多く、下から上に動かすことで人を呼びます。これは、例えば、上から下に流れる滝を美的鑑賞する日本人の感覚と、下から上に噴き上げる噴水を楽しむ海外の感覚との違い、とする人もいます。そういえば、軒を上から押さえる日本の瓦屋根と、下から天に向かう西欧建築の塔にも当てはまります。また、足を踏みしめる日本の舞と、上に跳躍する西欧の舞踏もそうですね。数年単位ではなく、永きにわたる文化的背景や習慣により生じる考えや行動、この比較をしてみるのも興味深いことです。

3月8日(火) 川俣高等学校長