令和4年度

無知の知

自分の無知を自分で自覚すること、つまり無知の知が人間行動の始まり、とする考え方があります。少なくとも、湯川秀樹博士のいう、「何もかも知ってしまうことよりも、無知を知ることのほうが一層人間らしい。」という言葉は、よく理解できます。新しいことを知ったときの新鮮な驚きは進歩を呼び込み、未知の分野に挑戦する意欲と興味を引き起こします。私たちは、すべてを知ることはできません。知識に人間の本質があるのではなく、知らないことに気づく知恵こそ、人間にとって大切であると思います。何を知らなくてはいけないのかについて、じっくりと考え、自分を見つめる時間は十分にあります。

5月10日(火) 川俣高等学校長