令和4年度

信 頼

生徒の皆さんが就職し、仕事で課題に直面した際に、社内マニュアルを読み込み、そこから得た解答を基に取り組むことについては、一定の評価を得ることと思います。でも、すべての解答が社内マニュアルに反映されているとは限りません。一方で、周囲からの早期の評価を気にするあまり、目先の100点を狙っても、その場しのぎにしかなりません。大切なことは、早く答えを知ること以上に、答えを導く力を身につけることです。その学びには、同僚である仲間の存在が大きいと言われます。仲間は、皆さんが想像する以上に皆さんを見ています。信頼できると判断すれば、仲間から大きな協力を得ることができます。スティーブン・R・コヴィー著『7つの習慣』には、人は他者に対して銀行の口座のように信頼の残高を持っていて、何かが起きるごとに信頼残高を増やしたり減らしたりしている、と書かれています。少しだけ立ち止まり、相手をよく見て学び、相手に自分のことをよく見てもらうことは、信頼や理解の構築において遠回りになることはありません。

6月22日(木) 川俣高等学校長