令和4年度

行間を読む

生徒の皆さんが、文章を読み、主人公の思いを問われる場面は多くあると思います。言葉には書かれていませんが、作者が読者に対して伝えようとしていることを読み解くことは、国語の授業以外の多くの場面でも重要とされています。この力は、文章に限ったことではなく、芸術を鑑賞する場合などにも使うことが可能です。もしも、キャンバスには描かれていない画家の訴えを受け止めることができれば、目の前の絵画を異なる視点からも楽しむことができるかもしれません。いわば、絵画の行間を読むわけです。最初は、自分の眼でじっくりと鑑賞してみます。でも、行間を読むことが難しいときには、絵画の周辺情報を探り、頭に入れた状態で、再度絵画と向き合います。描かれた場所や時代背景、画家の性格など、色々なことを考えながら鑑賞する絵画は十分に楽しく、一層身近なものとして捉えることができます。足りない情報を想像力で補うことにより、周囲にある日常的出来事も、深みを帯びて見えてくるようになります。

毎回、本投稿を御覧いただきましてありがとうございます。次回投稿は8月17日(木)を予定しております。

8月4日(金) 川俣高等学校長