110周年によせて
創立110周年記念事業実行委員会会長(同窓会長) 古川道郎
まさに十年前、川俣町長として百周年のお祝いの言葉を申し上げたのが昨日のことにように感じられます。そしてこの度は同窓会会長として百十周年の祝辞を述べさせていただいていることに何か運命のようなものを感じております。
華々しく盛大に挙行された百周年記念事業から十年、その間、東日本大震災と東京電力第一原子力発電所の事故という未曾有の被害を受け、山木屋地区と飯館村が避難指示地区となってしまいました。その影響は甚大で、私たちの生活基盤が大きな変化を余儀なくさせられました。川俣高校も例外でなく、生徒数減少という学校にとって一番大切なものが失われつつあることは、言葉にできないほどつらく悲しいことであります。
しかしながら、明治四十一年以来脈々と受け継がれてきた尊い川俣高校の伝統を絶やすことはできません。今こそ我々同窓会会員が一丸となって川高復活の為知恵を絞って応援しなければならない時であると思います。
今、川俣町と学校は手を携えて、活性化協議会を設立して関係者で会議を行い、未来の川高のあるべき姿を模索しております。また、福島県の復興のシンボルであるイノベーション構想事業に本校も高等教育分野で該当しており、本年度より普通科、機械科とも本格的に事業が開始いたしました。そして何より全国の同窓会の仲間が、川高ガンバレと熱いメッセージを送ってくれています。
どうか、川俣高校が次の百二十周年、百三十周年、と永久に繋がっていくこと、楓の校旗がいつまでも揺らいでいることを念願して私の御祝いの言葉といたします。
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