あいさつ

本校は、2万1千人を超える卒業生を送り出す、開校113年目を迎える伝統校です。謙譲、忍耐の校訓の下、確かな学力の育成をとおして、生徒一人ひとりの持つ進路目標の実現を図るとともに、豊かな心の育成にも努めています。また、これまでにある、地元企業や関係諸機関の御支援や御協力を受け実施する、インターンシップや探究学習活動、地域ボランティア活動に加えて、今年度よりコミュニティ・スクール制度を導入することにより、地域の一層の活性化に貢献し、地域の将来を担う人材育成に努めるなど、地域との緊密な連携を図ってまいります。

福島県立川俣高等学校 校 長  半谷 佳之

     
令和3年度

校長より

思いやり表記

私たちが多くの人と情報を伝達し合う際に用いるものとして、メールがあげられます。でも、表記の仕方により全く意図しない捉え方をされるなど、多くの誤解が生じることもあります。そうならないためにどうすべきか。当たり前のことですが、伝わりやすい言葉を選び表記することだと思います。そして、相手に応じた、わかりやすい表記を心がける背景には、相手への思いやりが必要とされます。

1月19日(水) 川俣高等学校長

異常値の価値

大学では、予め研究テーマを明確にし、その目的達成を図るために実験を行います。99回は目的に沿ったデータが得られたものの、1回だけ異なるデータが出た場合、「たった1%のこと、なかったことにしよう」とはできません。つまり、異常値除去はあり得ない行為なのです。この1%をうやむやにすることで、99%の成功データの信ぴょう性まで疑われることになります。むしろ、「なぜ、こうしたデータが出たのか」「なぜ、こうしたデータが今までは出なかったのか」を考えることで、研究の深みは一層増します。実験の失敗から生じた異常値が新たな発見の発端となった事例は多くあり、かつてノーベル化学賞を受賞された田中耕一さんの場合も、それに当てはまります。うまくいかなかったケースの中にこそ、宝物が隠れているのかもしれません。

1月18日(火) 川俣高等学校長

思考経験

ガリレオ・ガリレイが振り子の法則を発見したのは、ピサの聖堂で神父さんの説教を聞いていたときだそうです。規則正しく揺れているランプをじっと見ているうちに、物理学の大発見がなされました。生徒の皆さんが過ごす日常の中にも、興味深いことが多くあります。日常に潜む面白そうなことを見つけるのは、登下校の際にもできます。学校の休み時間にもできます。思考経験を増やすことにより、新しい変化、そしてすばらしい変化を生み出す土台が、日々、皆さんの中に作られていきます。

1月17日(月) 川俣高等学校長

3学期が始まります

昨日本校では、3学期の始業式が行われました。その際に、校長から生徒の皆さんに伝えたことを投稿いたします。

本日は、人として生きる上で大切なことについてお話をします。

まず第一に、学問に対する心構えについてです。人として何ができるのか、人として何をすべきなのかについて、真剣に自らに問いかけるとともに、思い描く希望実現のために、辛抱強く学問を追い続けることを求めたいと思います。大リーグのジョージ・シズラーのシーズン安打世界記録を塗り替えた、元大リーガーのイチロー選手は、「結局は、細かいことを積み重ねることでしか頂上に行くことはできない。それ以外に方法はない。」と話しています。一つ一つは小さく見えることでも、継続することで成果を上げることができる、まさに水滴石を穿つという諺に通じる考えを大切にしてほしいと思います。

第二に、パートナーについてです。人は出会いにより進化するし、深化もします。「良き師、良き友」との出会いが大切です。本校には、良き指導者として先生方がいます。会社では、先輩方がそれにあたります。生徒の皆さんが求めることに十分に応えてくれる頼もしい存在に対して、大いに頼ってほしいと思います。また、良き友との友情を深めてください。「良き友人を得る唯一の方法は、まず自分が、人の良き友人になることである」。これは19世紀アメリカの詩人ラルフ・エマーソンの言葉です。

今世紀は環境問題やエネルギー問題、人口問題や食糧問題など、地球規模の多くの課題に直面し、多くの国、地域の利害が絡み、極めて複雑な様相を呈しています。一方で、科学技術の進歩は加速度的に進行しており、人に利便性を与えてくれる反面、多くの新たな課題が生じているのも現状です。生徒の皆さんが生きる時代には、こうした変化に対応できる能力や工夫が求められます。

以上のことを踏まえ、1年生や2年生は、あらゆるシステムの改革が必要な社会に対応できるよう、高校での学問をしっかりと身に着けてほしいと思います。また、3年生には、社会に出た後においても、常に柔軟な考えを持ち続ける人になってほしいと願っています。

1月13日(木) 川俣高等学校長

合理的な解を導く

私たちがよく目にするGoogle、この入社試験に、「シアトルにあるすべての窓ガラスを拭くとして、あなたはどのくらいの代金を請求しますか。」という問題が出たことがあるそうです。清掃業者でもないし、ビル会社に勤務した経験もない、だから答えられるわけがない、と思いますよね。求められているのは完璧な正解ではなく、知識として持っている脳内データから、いかにして合理的な解を導き出せるか、だと思います。たとえば、居住人口や世帯数から窓の数を想定したり、1軒の窓拭きを、何人の人手で何分で終了させる、との仮定から全体では何時間かかる、などと考えていく、その考察のプロセスこそ重要とされるのです。学習をとおして知識を入力するだけではなく、その知識を活用して出力させる、このことの重要性と同じです。ちなみに、前述した入社試験の解答の中には、「シアトルは雨が多いので、雨がガラス窓をきれいにしてくれる。だから代金は無料。」といったものもあったそうです。その方が採用になったかどうかは、定かではありません。

1月12日(水) 川俣高等学校長