令和4年度

2021年5月の記事一覧

次の一手

将棋の世界では、手詰まりになったときに、最も端にある歩を進めることがあるのだそうです。これを「手詰まりにはし(端)歩をつく」と言います。しかし、その一手から、これまで拮抗していた局面が一気に、自分にとって不利に展開する場合があります。棋士の中には、「最もよい選択としてはし(端)歩をさすのではなく、相手の出方を探るための、とりあえずのはし(端)歩は、相手に付け入るスキを与えるだけの愚手」と指摘する人もいます。勝負には、一息つく瞬間もない厳しい一面があることを再認識させられます。

5月21日(金) 川俣高等学校長

進路を決めるのは生徒の皆さん自身であっても、そこにたどり着くまでの保護者の皆さんや先生方、多くの友人による協力や支援があってこそ、その達成は図られます。だから、進路決定はチーム力による、とよく言われます。チーム力を発揮するには、チームワークを欠かすことはできません。言い換えれば、チームの和です。そういえば、ワカメやネギなどに味噌や酢、ゴマなどをまぜることで料理の風味は格段に高まりますが、これを「和(あ)えもの」と呼ぶのは、こうした由来からだと思います。「今日は楽しい一日だったなぁ。」と感じるのは、もしかしたら、「うまく和(あ)えることができた日」だったからかもしれませんね。

5月20日(木) 川俣高等学校長

ものの見方は人により

同じものを見ても、人の感じ方や思いは異なりますよね。俳句に関わる人の場合には、その感覚が一層顕著だそうです。川高生の皆さんは、テレビに出ている、俳人の夏井いつきさんを知っていますか。夏井さんが「1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」の中で、次のように話をされています(一部抜粋 一部改訂)。

俳人の世界では生憎(あいにく)という言葉はありません。「きょうは生憎の雨で桜を見ることはできない」という一般的な感覚は、俳人にすれば、「これで雨の桜の句を詠める」と考えます。雲に隠れて仲秋(ちゅうしゅう)の名月が見えないときには「無月を楽しむ」、雨が降ったら「雨月を楽しむ」と捉えます。

なんとも前向きな考え方だとは思いませんか。夏井さんは、これまでマイナス思考であっても、俳句に出会うことで生き生きとした人生を送るようになった人もいる、とも述べています。

5月19日(水) 川俣高等学校長

新緑の季節

ふと窓の外の山並みに目を向けると、木々の強い緑色が目立つ季節となりました。まさに新緑の季節の到来です。

そういえば、(私だけかもしれませんが)通常5月に使うものと思っていた新緑という表現は、3月頃から6月頃にかけても使うのだそうです。ちなみに、新緑は初夏の季語です。

冬に枯れたかのように見えた木々は、この季節に葉を茂らすべく、着々と準備をしているんですね。自然の持つ奥深さに感心させられます。

 

5月18日(火) 川俣高等学校長

eネット安心講座

SNS等を安全・安心に有効活用できるよう、5月14日(金)に、本校ではeネット安心講座を開きました。本来であれば、講師の方を本校にお招きし実施するところですが、新型コロナウイルスに係る現状を考慮し、講師である武田幸彦氏のティーガイヤ東北支店(仙台)と本校各教室、校長室をオンラインでつなぎ、職員室には先生方が見ることのできるスクリーンを設置するなど工夫して行いました。警察に寄せられる、インターネット等をとおした誹謗中傷トラブルの相談件数は、平成27年以降、全国で毎年1万件以上あります。その増加要因の一つには、匿名性であることがよくあげられますが、名前の特定等はできるなど、匿名性は全く当てはまらない旨、話がなされました。また、こうしたトラブルに巻き込まれることのないよう、事前に行うべき予防策等の講義をいただくなど、今後の参考となる講座となりました。株式会社ティーガイヤは、ネット依存やネットいじめ、なりすましやネット詐欺など、今日の社会にある危険の実態周知を図り、トラブルの未然防止に努める「Eネットキャラバン」に取り組まれています。今後とも御指導や御助言等いただければ幸いです。

5月17日(月) 川俣高等学校長