令和4年度

2021年9月の記事一覧

ひらめきは思いつきか

特に芸術分野など、創造的な活動に取り組まれると、よく「ひらめき」を感じる方がいらっしゃいます。そうした体験ができる人は特別な存在だからでしょうか。いや、少し異なるようです。ひらめく力には、過去の知識や経験の蓄積による判断が必要とされます。こうした過去の知識や経験が多ければ多いほど、頭の中に多くの「引き出し」が作られます。さらに多くの知識や経験をとおして、「ひらめき」の輝きが増します。取り組まねばならない目の前にある事柄とは、一見すると無関係にも思える「引き出し」をいくつも開けて、掛け合わせることでユニークな発想が生まれる、これこそが「ひらめき」です。頭の中に少しでも多くの「引き出し」を作成できるよう、知識を増やし、経験を積んでみませんか。

9月30日(木) 川俣高等学校長

運 命

人の性格は様々な要因により、その多くを幼少期に規定づけられるとされています。でも、心がけにより、何歳になっても変えることもできます。では、どういったことを心がける必要があるのか。このことについて、マザー・テレサは次のように述べています。「思考に気をつけなさい。それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい。それはいつか行動になるから。行動に気をつけなさい。それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけなさい。それはいつか性格になるから。性格に気をつけなさい。それはいつか運命になるから。」

9月29日(水) 川俣高等学校長

情報の持つ複数の顔

2012年5月の金環日食を伝える新聞には、その見出しに大きな違いが見られました。全国紙では、「金環日食 列島興奮 932年ぶり広域観測」とありましたが、ある地方紙では、「282年ぶり 金環日食観測」とされていました。すでにお気づきのように、全国紙では、東北から九州までの広範囲で観測されたのは平安時代以来932年ぶり、と伝えている一方で、その地方においては、その地方での観測という観点から報道がなされるために、年数も異なるなど、表現に差が生じることとなります。同じ現象を取り上げるにしても、焦点の当て方により、伝わる内容も印象も大きく異なります。1つの情報には複数の顔がある、と念頭に置く必要があります。

9月28日(火) 川俣高等学校長

国語力

生徒の皆さんは、川俣高等学校において様々な教科や科目の学習に取り組んでいます。その中で、国語に求められる力とは何でしょうか。日本語を読み、書き、そして話す。皆さんはいずれもできると思います。これを少しだけ掘り下げて考えれば、3つの学びの視点が見えてきます。第1に、把握する力です。情報を収集し整理する力のことです。第2に、思考する力です。収集した情報を基にして考える力です。そして第3に、伝達する力です。前述した第1及び第2の取組をとおして、適切に表現する力です。大学入試はもちろん、灘中や開成中、筑波大附属駒場中といった中学入試にも、この傾向が見て取れます。こうした力の伸長は、ちょっとした心がけで実践が可能です。たとえば、第1と第2を強く意識しながら読書をして、まだ本を読んでいない友人に、その内容の伝達を試みてください。そして、友人がその本を読み終わったときに、事前に伝達された通りの内容であったかどうか、確認し合ってみてください。知識を得ながら、国語力の向上と深化を図ることができます。

9月27日(月) 川俣高等学校長

確信を高める

生徒の皆さんは、自信がないから取り組んでいることをやめる、といった決定をしたことはありませんか。これは、あまりにももったいない話です。自信がなければ、たとえば本を読むなどして確信を高めればよいのです。今はうまく成果が出ていなくても、自らの取組に間違いはない、という確信さえあれば、何でもやり続けることができます。学びの継続を図り、一層成長することができます。

9月24日(金) 川俣高等学校長

学びの継続

以前、自分が高校生だった頃に、ある分野の学習が終わりに近づくと、心の中に、小さなさざ波が立ったことを記憶しています。それは、理解した分野を離れ、未知なる次の分野に飛び込むことへの不安だった、今ではそう思っています。学べば学ぶほど、自分の知らない範囲が広がっていく。でも、こうした気づきは、次なる学びの意欲を高めることにもなります。大切なのは、知りたいという意識を持ちながら、そして、その意識を忘れることなく常に念頭に置き、学び続けること、と理解しています。生徒の皆さんの中で同じような経験があるのであれば、是非伝えたいことがあります。決して知的好奇心を失ってはいけない、と。

9月22日(水) 川俣高等学校長

気づき

学びをとおして、わからないことには直面したくはないかもしれません。知的探求心も萎えます。でも、物事には必ず見えない面が存在します。これこそが重要なのです。真実の発見よりもむしろ、見えない面、言い換えれば、自分にはわからないことがある、ということへの気づきです。

9月21日(火) 川俣高等学校長

自分を信じる

生徒の皆さんは自分に自信を持ち、日々過ごしていますか。周囲には、確かに不安を感じる要素があります。でも、その不安を払拭できるくらいの大きな力が、人には備わっているのです。哲学者ニーチェは次のように述べています。「残念ながら、多くの人は知らなすぎる。自分に溢れるほどの豊かな才能があることを。何にだってなれる。何だってできる。言葉のあやではなく、全くそのとおりの意味で、現実として。」

9月16日(木) 川俣高等学校長

登校指導

今週は月曜日から金曜日まで、全教職員による登校指導を実施しております。良き表情で登校する生徒の皆さんから、教職員が元気をもらっています。本日の充実した教育活動を期待し、心からの声かけを行っています。

9月15日(水) 川俣高等学校長

進 歩

生徒の皆さんは、今の自分が最高値と思っていませんか。「自分なりに努力している。これ以上は無理」と思ったら、他にがんばれる余地は本当にないのか、自己検証を試みてください。加えて、保護者の方や先生方に、今の自分の在り方について聞いてみてください。人類の進歩はそのほとんどを、不可能を受け入れることのなかった人々により達成されています。

9月14日(火) 川俣高等学校長

幸をつかむ

生徒の皆さんは、人が満足いく人生を歩むために必要なこと、それは何だと思いますか。目の前にある学校での学びで精一杯、まだ、そうしたことを考えるまでの時間はないかもしれません。でも、意外に身近なことで、その達成を図ることができます。諸説あるとは思いますが、夢、理想、信念、計画、そして実行もその一つです。渋沢栄一氏は次のように述べています。「夢なき者は理想なし。理想なき者は信念なし。信念なき者は計画なし。計画なき者は実行なし。実行なき者は成果なし。成果なき者は幸福なし。ゆえに、幸福を求むる者は夢なかるべからず。」

9月13日(月) 川俣高等学校長

不可能の壁

3年生の皆さんにとっては、就職や進学など自らの進路を決める大切な時期となりました。面接・筆記を問わず、試験に臨む際に不安を感じない人はいません。でも、自分の人生を決めるのは皆さんです。もしも、自分で作り上げてしまった不可能という壁があるとしたら、それを乗り越えることができるのも、やはり皆さん自身です。すべての力が、皆さん自身の中にあります。

9月10日(金) 川俣高等学校長

授業風景(政治経済編)

2年生を対象とした政治経済の授業におじゃましました。今回は、日本経済の課題、及び、それに係る政府の対応についての学びでした。本校は各教室にプロジェクタが完備されていることから、先生方は自分のパソコンを教室に持ち込むことで、ICT機器を活用した授業を即座に展開できます。生徒の皆さんは、教科書や資料集、そしてスクリーンに映し出される内容をとおして知識の定着を図ります。加えて、授業中に配布された確認プリント(本授業では2枚)に必要事項を書き込むことにより、知識の一層の深化を図ります。

 

板書とプロジェクタを併用した

授業スタイルにより授業展開を行います。

 

 

 

 

板書部分のみを映してみました。

 

 

 

生徒の皆さんは先生の話を

熱心に聞いています。

 

 

 

プロジェクタをとおして

授業内容が映し出されます。

 

 

9月9日(木) 川俣高等学校長

与えられた道

生徒の皆さん一人ひとりに、与えられた道があります。尊い道です。他の人には歩むことのできない、自分だけしか歩むことのできない、そして、二度と歩むことのできない、かけがえのない道です。川俣高等学校における学びもまた、この道の上にあります。人生から見るとたった3年間、でも、とても貴重な3年間。本校は、皆さんの学びを全力で支援します。

9月8日(水) 川俣高等学校

誰かのため

山登りをする方に聞いたことがあります。山を登る途中で一歩も歩けないほど疲れているときにすること、それが、もっと苦しそうにしている誰かの荷物を持ってあげること、なのだそうです。自分のためなら出せない力が、誰かのためなら自然にわいてくるのだそうです。やらなくてはならないことをせずにいても、表面上は何事もなく過ぎた経験があるとしたら、それは、他の誰かが、密かに汗を流してカバーしてくれたおかげなのかもしれません。私たちは、誰かのためにいつかは自分が汗を流す、その思いを忘れてはいけないようです。

9月7日(火) 川俣高等学校長

現実の真実

渋滞に入るとイライラするものです。その原因について、多くの人は、2車線の道路が1車線に絞られるなどしたことによるもの、と考えます。確かにこれは、ボトルネックといって、渋滞を引き起こす一つの要因ではありますが、多くに当てはまる理由は別にあります。たとえば、誰もいない歩道を一人で歩いていれば問題はありませんが、多くの人が近い距離で並んで歩いていれば、何となく歩きづらくなり、そのスピードも落ちます。車も同じです。道路が狭くなるわけでもなく、先で工事をしているわけでもないのに、車の台数が増えて車間距離が短くなると渋滞に陥るのです。多くの車が走っている中を、早く目的地に着くためにスピードを上げて車を運転すると、前の車との距離が狭まりブレーキを踏むことになります。この1台から生じたブレーキの波が雪崩のように後ろの車にも影響を及ぼしていく、これが自然渋滞と呼ばれる現象の原理と言われています。複数の条件にもよりますが、結果として、ゆっくりとしたスピードで車間距離を取りながら走る方が早く着くこともあるのです。東京大学大学院教授西成活裕氏が、この渋滞学について研究されています。現実を成り立たせる真実は、思わぬ要因の場合もあるんですね。

9月6日(月) 川俣高等学校長

ゾーン

スポーツ心理学にゾーンという概念があります。自分でも信じられないような最高のパフォーマンスを発揮できる、突然訪れる瞬間のことです。アメリカの心理学者チャールズ・ガーフィールド氏によれば、ゾーンに入ると、やる気や情熱という心的エネルギーが非常に高まり、精神的にはリラックスしているにもかかわらず感覚は常に肯定的、意識は今に集中するのだそうです。生徒の皆さんは、こうしたゾーンを呼び込む体験をしたことはありますか。

9月3日(金) 川俣高等学校長

極める

生徒の皆さんは、「一を聞いて一を知る」のは当然のこと、「一を聞いて十を知る」ようになろうと指導を受けた経験があると思います。でも、心がけ次第では、一を極めることで十を知ることにもつながります。つまり、「一の中に十を知る」ようにもなれるのです。

9月2日(木) 川俣高等学校長

図式化

人の左脳は論理をつかさどり、右脳は視覚など五感をつかさどります。物事を論理的に考えることは大切ですが、人はすべて、それだけで動くわけでもありません。理解を深める際には、論理に加えて視覚なども必要とします。生徒の皆さんも、説明を受けて何か腑に落ちないときには、自らの手で図式化すること、言い換えればビジュアル化することをお勧めします。

9月1日(水) 川俣高等学校長