令和4年度

2021年4月の記事一覧

知的好奇心その1

人にとってわからないことは、いつの時代にも存在します。人は、その一つ一つをわかろうとし、日々努力し、研究もしたし、今もまた、そうしています。その過程では、多くの挫折や絶望感を多々味わったことは想像するに難くありませんが、それでも、そうした取組をあきらめることなく継続できたのは、わかることのすばらしさや面白さがあったからだろうし、また、わかる喜びを感じたい、と強く願っていたからに他ありません。知的好奇心(わかりたいと思う心)が、人間心理の中で最も崇高なものである、と言われる所以です。

4月29日(木) 川俣高等学校長

母の一言

生徒の皆さんは植物を育てた経験はありますか。毎日水をやり、季節により肥料を与え、常に太陽に当たるよう置き場所を考える。そうして大きく育った植物には愛情もわきます。一方で、家族の誰かにすべてを任せ、花が咲いた瞬間にだけ立ち会ったとしても、そう大きな感動を味わうことはできません。オークスグループ会長の奥野博さんは、母親の次の一言に大きな衝撃を受けたと述べています。(「1日1話、読めば熱くなる365人の仕事の教科書」致知出版社より 一部抜粋 一部改訂)

一度会社経営に失敗した奥野さんが帰省をした際に、母親から、「倒産したのは会社に愛情がなかったからだ。」と言われます。自分の作った会社に愛情のないはずはない、と考えていた奥野さんに、母親はさらにこう言います。「あんたはみんなにお金を用立ててもらって、やすやすと会社を作った。やすやすとできたものに愛情など持てるわけがない。母親が子どもを産むには、死ぬほどの苦しみがある。だから、子どもが可愛い。あんたは逆子で、私を一番苦しめた。だから、あんたが一番可愛い。」

4月28(水) 川俣高等学校長

 

 

呼吸を合わせる

良好な人間関係を築くのは誰でも苦労するものです。他者に合わせて自分を変える必要があるなど、何らかの制限が加わるわけですから当然です。一方で、様々な取組、たとえば部活動など、団体を基本とした活動が求められる場面も多くあります。生徒の皆さんの進路を決める取組もまた、団体戦と言われています。教育学者の斎藤孝先生が、「記憶を鍛える齋藤孝式「呼吸法」秀和システム」という本の中で書かれていることは、こうした取組を円滑にする一つのヒントになるかもしれません。

「学生時代、アルバイトで新聞のチラシの折り込み作業をやったことがありました。5人くらいで並び、流れ作業の要領で次々とチラシを挟み込んでいきます。流れ作業というと、いかにも退屈で、途中で飽きていやになりそうです。(でも)こうした作業は、5人なら5人の息を合わせないとうまくいきません。リズムがずれると、焦ったりイライラしたりで確かにいやになる。でも慣れてくると全員のリズムが合ってきて、一定のスピードができあがってきます。一種のゾーンに近い、特殊な集中状態に入るのです。真空状態で回したコマが回り続けるように、エネルギーがどこにも漏れず、いつまでも動き続けていられそうな気さえします。こうなると、ほんとうに気持ちがいい。作業はどんどん進むし、疲れることもありません。(一部省略)」

4月27日(火) 川俣高等学校長

相対性の魅力(ドラゴン桜公式副読本より)

理学博士の竹内薫さんは、「ドラゴン桜公式副読本 16歳の教科書 なぜ学び、なにを学ぶのか 講談社」の中で、子どもの理系離れについて次のように述べています。

「そもそも子どもは、宇宙とかブラックホールとかの話が大好きなんです。これは、無限というものに、得体の知れない好奇心を抱くからなんです。私も、子どもの頃、読んだ本に「宇宙飛行士がブラックホールに近づいていっても、無限の時間をかけないとブラックホールの穴の縁には到達しない」とあり、更にそのすぐ後に、「でも、その宇宙飛行士自身は、有限の時間の中で、穴に入っていく」と書いてあるのを見つけて、びっくりした。ふたつの相反する理屈を、どうやって両立させたらいいんだ、と悩みました。こうしたショートしちゃうような知的な状況、これが物理学の魅力です。ブラックホールの話を聞いて、「へぇ、そうなんだ。」で終わってしまったら、物理を面白いと思うきっかけはゼロです。(一部改訂)」

話の中身は少し難しいんだけれども、物理の持つ魅力が竹内薫さんを突き動かした、ということは十分に伝わります。

4月26日(月) 川俣高等学校長

目 標

ずっと先のことを見据えて目標を設定することは大切です。

ただし、遠すぎるために、その目標がかすんでしまうような場合もあります。

そうしたときには、あえて近い将来に目標を定めるのも意外に効果的です。これを、心理学では、スモールステップの原理といいます。

遠くを見ながら歩みを進めれば、道に迷うこともなく目的地にたどり着くことができる一方で、

近くを見ながら歩けば、いろいろなことがよく見え、多くの未知なることを発見できます。

たとえば、来週提出の課題を完璧なまでに完成させるとか、次の授業の予習を丁寧に行うなど、近い将来の目標設定も試みてください。

4月23日(金) 川俣高等学校長

10・10・10の法則(出典 1日1話、読めば熱くなる 365人の仕事の教科書 致知出版社 一部改訂)

帝国ホテルのサービスには、「100-1=0」の精神があるのだそうです。

素晴らしいサービスを展開したとしても、たった1つのミスが生じれば台無し、つまり0になってしまう、ということです。

仕事の厳しさを感じます。

また、「10・10・10の法則」もあります。

信用を築くには10年かかる一方で、その信用を失うのはたった10秒、そして、信用を再構築するのにまた10年かかる、というものです。

物事は人の想定通りにはいかず、よってミスも生じます。その際には、「お詫びとお礼は1秒でも早く」をモットーにしているのだそうです。

私たちの生活にも活かすことのできる考えだと思います。

4月22日(木) 川俣高等学校長.

 

基礎・基本

生徒の皆さんは、基礎・基本を軽視してはいませんか。

写真家の土門拳さんは、写真を撮るときに大切なこととして、まずはレンズのキャップを取ること、と話しています。キャップを取らなければ写真撮影の作業は始まらない、という基本中の基本、当たり前のことではあるけれど、

一方で、私たちは日常において、基礎・基本を無視して、キャップを取ることなくシャッターを押すようなことを

やってはいないでしょうか。

そういえば、千利休もまた、同様に弟子に対して、「稽古とは、一から始めて十を知り、十から返る、もとのその一」

と話しています。

4月21日(水) 川俣高等学校長

夢を磨く、笑顔を作る

今から随分と昔の話です。

経営の神様と呼ばれた、松下グループ創業者の松下幸之助さんが、工場でつまらなそうな顔をして電球を磨いている従業員に、

「あんた、いい仕事をしているよ。」と声をかけたそうです。

「毎日、同じように電球を磨くだけの退屈な仕事ですよ。」と答える従業員に、彼はこう言います。

「本を読んで勉強している子どもたちがいる。でも、夜になると、字が読めなくなってしまう。そこで、あんたの磨いた電球をつけるんや。子どもたちは、夜でも読みたい本を読めるようになる。あんたの磨いているのは電球じゃない。子どもたちの夢を磨いているんや。怖くて通れなかった暗い夜道に、あんたの磨いた電球がついたら、人は安心して、笑顔で通れるようになる。もの作りは、ものを作ったらあかん。その先にある笑顔を作るんや。」

まさに、夢と笑顔に満ちた話です。

4月20日(火) 川俣高等学校長

 

今を大切に考える

生徒の皆さんの中には、すぐにでも取り組まなければならないことを目の前にして、どうしても気乗りがしない、と感じた経験があるかもしれません。これは、心ここに在らず、の状態に陥っているわけです。

心をここに置く、言い換えれば、今を大切に考えることは、学習にも、また、人生においても必要なことです。

孔子は、「心ここに在らざれば、視えども見えず、聴けども聞こえず、食えどもその味を知らず」と話しています。

今を大切に考える姿勢こそ、人生を豊かにしてくれる秘訣の一つです。

4月19日(月) 川俣高等学校長

 

学習がうまくいかないときに

学ぶ過程においては、容易に知識の定着を図ることができる時期と、なかなかうまくいかない時期が交互にやってくるのが普通です。後者のことを、心理学では高原現象と言います。

しかし、この時期は、次への飛躍に必要なエネルギーの充電期間とされています。

学ぶ者は誰でも経験することと認識して、川高の皆さんには、学びの歩みを止めないことを願います。

4月16日(金) 川俣高等学校長

当初わからないのは当たり前

生徒の皆さんは、「わからないことは恥ずかしい」と考えたりしていませんか?

新しいことに取り組むときに、わからないのは至極当然のことです。

確実にわかるまで質問し続けるなど、答えの追求をしてみてください。

わきあがった疑問を解決しようとする、その姿勢の中にこそ、理解力を飛躍的に引き上げてくれるエネルギーが含まれています。

4月15日(木) 川俣高等学校長

自らの成長

生徒の皆さんが日々取り組む学習活動や部活動の中で、自分が劇的に変わった、または、自分が如実に成長したと

感じる機会はそう多くはないかもしれません。

しかし、それは皆さんが、成長していないわけではないのです。

たとえば子どもの頃、しばらくぶりに会った親戚の方に、「大きくなったね。」と言われた経験は誰にでもあるはずです。

自分では気づかないけれども、客観的に見ると成長している、このことがすでに素晴らしいことなのです。

4月13日(火) 川俣高等学校長

 

前田遺跡(その2)


前回は、前田遺跡のことを書きました。今回もその続きです。

出土する土器の素晴らしさの一つは、その色鮮やかさにあります。

表面に塗られた赤と黒が、今なお色あせることなく輝いています。

当時の技術は、私たちの想像をはるかに超える、高いものであったことの証です。

本校から車で5分程度のところにある遺跡です。

全校生が直接、目にする機会があれば、と思っています。

 

4月13日(火) 川俣高等学校長

前田遺跡

皆さんは前田遺跡のことを知っていますか。

今から約4,000年から2,800年ほど前にかけて、本校から車で5分程度の場所で当時の人類が生活していた、という痕跡が発見されました。

集落跡からは土器が見つかっていますが、驚くのはその出土品の多さです。
通常であれば10年程かけて発掘される量が、数年で見つかっているそうです。

日本中の考古学者が注目する発掘作業は、現在も継続されています。

4月12日(月) 川俣高等学校長

全校生の皆さんへ

桜に囲まれる中、本日の午前9時30分より入学式が行われました。
新入生の皆さんは、次週に行われる対面式や生徒会紹介等をとおして、本校のことを深く知る機会にしてほしいと思います。

また、3年生及び2年生の皆さんは、新入生の皆さんに対して本校の伝統を伝えるとともに、次週からの授業の準備を進めるよう願います。

4月9日(金) 川俣高等学校長

新入生の皆さんへ

新入生の皆さんへ

令和3年4月9日(金)午前9時30分より入学式が行われます。
新入生の皆さんは、これから始まる高校生活を楽しみにしていることと思います。
現在の決意を胸に、しかし緊張しすぎることなく式に臨んでください。

在校生一同、そして教職員一同、皆さんを歓迎いたします。

4月8日(木) 川俣高等学校長

新3年生及び新2年生の皆さんへ

新3年生及び新2年生の皆さんへ

令和3年4月8日(木)には始業式が行われます。
併せて、着任式も予定されています。
皆さんが元気に登校し、学校生活を送ることを楽しみにしています。 

4月7日(水) 川俣高等学校長