令和4年度

相対性の魅力(ドラゴン桜公式副読本より)

理学博士の竹内薫さんは、「ドラゴン桜公式副読本 16歳の教科書 なぜ学び、なにを学ぶのか 講談社」の中で、子どもの理系離れについて次のように述べています。

「そもそも子どもは、宇宙とかブラックホールとかの話が大好きなんです。これは、無限というものに、得体の知れない好奇心を抱くからなんです。私も、子どもの頃、読んだ本に「宇宙飛行士がブラックホールに近づいていっても、無限の時間をかけないとブラックホールの穴の縁には到達しない」とあり、更にそのすぐ後に、「でも、その宇宙飛行士自身は、有限の時間の中で、穴に入っていく」と書いてあるのを見つけて、びっくりした。ふたつの相反する理屈を、どうやって両立させたらいいんだ、と悩みました。こうしたショートしちゃうような知的な状況、これが物理学の魅力です。ブラックホールの話を聞いて、「へぇ、そうなんだ。」で終わってしまったら、物理を面白いと思うきっかけはゼロです。(一部改訂)」

話の中身は少し難しいんだけれども、物理の持つ魅力が竹内薫さんを突き動かした、ということは十分に伝わります。

4月26日(月) 川俣高等学校長