令和4年度

情報の持つ複数の顔

2012年5月の金環日食を伝える新聞には、その見出しに大きな違いが見られました。全国紙では、「金環日食 列島興奮 932年ぶり広域観測」とありましたが、ある地方紙では、「282年ぶり 金環日食観測」とされていました。すでにお気づきのように、全国紙では、東北から九州までの広範囲で観測されたのは平安時代以来932年ぶり、と伝えている一方で、その地方においては、その地方での観測という観点から報道がなされるために、年数も異なるなど、表現に差が生じることとなります。同じ現象を取り上げるにしても、焦点の当て方により、伝わる内容も印象も大きく異なります。1つの情報には複数の顔がある、と念頭に置く必要があります。

9月28日(火) 川俣高等学校長