令和4年度

柔軟性

心理学者アルフレッド・アドラーは、人が、ある程度の年齢と経験を積み重ねていくことで思考法が固まっていくことを、ライフスタイルの確立と呼んでいます。しっかりとしたライフスタイルを持つことは、一見するとよいことにも思えますが、一方で、ものの見方も固定化してしまう一面があります。アインシュタインも、「常識とは、その人が18歳になるまでに獲得した偏見のコレクションである」との厳しい言葉を残しています。頭を柔軟にして、様々なことに対処できる力を備えるにはどうしたらよいのか。それは、物事を論理的に突き詰めて考える型と、直感で判断できる型の両方を持ち合わせることによります。そして、その習慣化には読書が最適です。多くの筆者が、読者である私たちに投げかけてくれる提案を正面から受け止め、自分の中に定着を図ろうと心がけることにより、前述した力の習得を一層円滑に行うことができます。

11月2日(火) 川俣高等学校長