令和4年度

立 志

情報があふれ、多様な価値観が示される現在であるがために、自分が目指すことを明確にすることができず、悩む人は多いと思います。言い換えれば、自ら決めた志を持つのが難しい時代なのかもしれません。でも、間違いなく、自己を外面のみ飾るのではなく、内面を変革しながら生きる必要性は高まっています。過酷な運命を生き抜いた文豪ドストエフスキーは、「私は、全生涯をとおして、いたるところで、何事においても限界を乗り越えた。」と話しています。人生とは、環境に左右されることなく、自らの信念の下、自己を厳しく見つめ、改善を図り、次なるステップを目指して再び歩みを始める、この繰り返しとも言えます。「流されざるものは何なのか。まさしく、一人ひとりの志が問われる時代がやって来る」という視点から、ある広告会社が1988年を立志元年と位置付けました。その考えは、33年を経た今でも変わることなくある、と感じています。

12月16日(木) 川俣高等学校長