令和4年度

校長より

回る家

住宅展示場に、ゆっくりと回る家を出品した会社があったそうです。1時間かけて1周するその家は、腰を痛めて寝たきりの時を過ごした父親に、周囲の景色を楽しんでほしい、との考案者の思いから作られたものでした。家の下部にベアリングを取り付け、嚙み合わせによりモーターで回すことで消音を図ることができ、揺れも感じることがなくなりました。給配水管は中央に寄せ、電気配線をやめてパンタグラフ式にするなど工夫して完成に至ります。四季に合わせて変化を楽しむこともでき、家の向きを変えることができるので家相を気にすることもないなどメリットもありましたが、かかる費用が高く売れなかったようです。でも、発想の豊かさは高い評価を受けるとともに、親思いの気持ちはしっかりと周囲にも伝わったようです。

3月14日(木) 川俣高等学校長